三重県伊勢茶の特徴

伊勢茶の特徴

お茶の産地というと静岡県、京都府(宇治)などを上げる方が多いそうです。
ですが日本のお茶の生産量トップは近年鹿児島県。

そしてこちらも意外と知られていませんが、三重県は日本全国でも3位に入るほどの生産量を誇り、古くから美味しい高品質なお茶が作られています。

伊勢茶と呼ばれている三重県産のお茶の特徴をご紹介。

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伊勢茶とは

三重県の北勢と南勢地域で生産されていますが、そのほとんどは北勢地域で生産されているといわれています。
鈴鹿市、四日市市、亀山市が中心となっています。

北勢地域はかぶせ茶が、南勢地域は深蒸し茶が主流となっているようです。

日本3位の生産量を誇っている伊勢茶は、受賞歴も数多いほど高品質のお茶に関わらず、残念なほど知名度は宇治や狭山茶などないのも不思議です。

ちなみに伊勢茶は三重県で生産された茶葉100%のもののみを指します
当たり前と思うかもしれませんが、他産地のものをブレンドして「〇〇茶」として販売されているものもあります。これは産地偽装でなく、味の上で必要な茶葉をブレンドしているものです。

ただ伊勢茶ではこれは許可されていません。

伊勢茶は安全で高水準の品質を保つため全農家による誓約書の提出や、生産履歴の記帳、減農薬、減肥料栽培の実践しているそうです。

かぶせ茶が主流ですが、アイスクリームやスイーツに使われる荒茶も伊勢茶は全国トップとなっています。

伊勢茶の特徴

伊勢茶の特徴はコクのある濃い味わい。旨味・甘味ほどよい渋みのバランスが見事です。
茶葉の生産に適した三重県の風土でそだったお茶は葉肉が厚く、滋味濃厚で3煎目まで味や香りが変化がないと言われるほど。

色も鮮やかで見ても香っても味わっても楽しめるお茶です。

茶品評会でも何度も農林水産大臣賞を受賞しています。。
生産量、品質、味と三つ巴のお茶なのです。

伊勢茶はかぶせ茶の生産が盛ん。
かぶせ茶は収穫する2週間程前から日光を遮断し、カテキンの生成を抑える生産方法で作られたお茶。

カテキンは渋みがあるため、カテキンの少ないかぶせ茶は甘味が強く、まろやかな味わいとなります。

産地によっては一番茶(新茶)に始まり、秋口に摘む三番茶(番茶)までお茶を作るのですが、伊勢茶は二番茶までしか摘みません。そのため茶葉が厚く、濃厚なお茶が楽しめます。

贅沢ですが、茶葉には栄養と旨味がたっぷり含まれています。
かぶせ茶の新茶はお茶を淹れたあとの茶葉そのまま美味しくいただけます。

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伊勢本かぶせ茶

かぶせ茶は日本全国一位の生産量を誇ります。
そのほか深蒸し茶・煎茶が作られていますが、やはり伊勢茶というとかぶせ茶が定番。

こちらの記事で書いていますが、かぶせ茶は摘茶の2週間ほど前に覆いをかぶせ、日光を遮って作られるお茶。
それによりカテキンの生成が抑えられ、渋みが少なく甘味に強い味になります。

かぶせ茶とは 特徴と美味しい淹れ方

伊勢茶の歴史

伊勢茶の生産は平安時代には生産が始まりました。。

900年ごろ四日市市水沢町の浄林寺(現在の一乗寺)で茶樹が栽培されていた記録があるとされています。

室町時代には朝廷への献上品になり、さらに江戸時代には伊勢の商人により日本全国へと広め、庶民にも普及していきました。江戸時代、鎖国が解けると松坂商人が江戸で川俣茶を販売するほか横浜から海外への輸出も開始。日本茶で初めて海外へ輸出されたのは伊勢茶と言われています。

伊勢茶は生産量全国3位とは言いますが、上位の静岡茶や鹿児島の知覧茶に比べると桁が違うほどその差は大きいの事実。

茶園の面積が最大に広がったとされるのが明治で生産量全盛期は大正とされています。

それでも伊勢ブランドとして今も確かな品質の味わい深いお茶を作り続けています
2000年に「環境にやさしい安全安心な伊勢茶づくり運動」を開始。2004年には伊勢神宮に初めて伊勢茶の初物を奉納したそうです。

伊勢茶はここで買える

伊勢茶の知名度が低い原因のひとつとしては、取り扱いの少なさも要因の一つにあります。
とくに東京などのお茶専門店で伊勢茶を見かけることは少ないかもしれません。

最近は産地から直接買えるネットなどがおススメですが、東京在住の方なら三重県アンテナショップもおススメ。

新茶の季節などは試飲もさせていただけます。
種類も豊富で、好みを言えばおススメしてくれます。

二番茶までしか摘まない伊勢茶の茶葉を使ったほうじ茶も個人的にはおススメ。
暑い時期なら水出しもできる便利なティーバックも販売されています。

種類によって多少異なりますが一般的に伊勢茶は以下の分量で淹れてください。

茶葉の量 2~3人分あたり6~9g
お湯の量 1人分あたり60~90ml
お湯の温度 70~90℃

品質お墨つきの伊勢茶、「伊勢茶なんて聞いたこともない」という方、ぜひ一度は飲んでいただきたいと思います。

味が濃いので水出しなどでも楽しめます。
きっとそのしっかりとした濃い味にファンになる方もいらっしゃるはずです。

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