極上の旨み 玉露の魅力と淹れ方

玉露

出典:浜佐園

緑茶でもひと際旨みが強いとされている玉露(ぎょくろ)

値段も高いのでなかなか常飲用としては買えないですが、たま~に
「贅沢してしまおうか」と思った時に買います。

玉露は普通の煎茶とは各段に違うんです。
その特徴は「甘み」「旨み」「コク」

そんな玉露の魅力と美味しい淹れ方をご紹介します。

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甘味旨みが凝縮された緑茶「玉露」とは

煎茶のお手前などでは驚くほど小さな茶器に数滴分だけ入ってくるのですが、
その旨みには本当に驚かせられます。

もちろん、飲むと言うより舌の先でなめる程度の量なのですが口いっぱいに甘味が広がります。
究極の淹れ方で淹れた玉露はトロリとした旨み。まさに宝の露といった感じです。

玉露と煎茶の違い

常飲している煎茶と玉露、何が違うのか。
違いは茶葉の育成方法にあります。

緑茶・紅茶・中国茶すべて茶葉は同じですので、当然煎茶と玉露も茶葉は同じ種類です。

緑茶には「カテキン」という成分が多く含まれています。
最近健康効果が期待できると注目の栄養素でので、緑茶を飲まない方も一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

実はこのカテキンは茶葉の光合成によって生成されるもので、緑茶特有の渋味の要素でもあります。
逆に、光合成をさせなければカテキンの生成は抑えられ、渋味も少なくなります。

この特徴を活かし、玉露の茶葉は新芽が出始め、最低芽を摘む3週間前に遮光シートをかぶせ、日光をさえぎります。
遮光率は最初70%くらい、茶摘み直前には90%まで遮るそうです。

カテキンを究極に抑えることにより独特の甘みとコク、旨みが凝縮されるのです。

玉露の美味しい淹れ方

玉露をおいしく入れるポイントは旨み成分のテアニンなどを引き出す抽出温度にあります。

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一般的な玉露の入れ方(一煎目)

湯のみの数茶葉の量お湯の温度お湯の量抽出時間
210g50~60℃100ml2分

2煎目は茶葉が開いている為抽出時間は20秒~30秒くらいで大丈夫です。

1. 湯ざましか、片口などに沸騰させた分量のお湯を注ぎ50~60℃まで冷ませる、
(湯ざましを使わない場合、湯のみに注ぎ、次に茶葉の入っていない急須に移し、さらに別の湯のみに移し替えると大体60℃近くまで下がります。)

2. 分量の茶葉を急須に入れる。

3. 60℃まで冷まししたお湯を注ぐ。

4. 少しずつ均等に注ぎ分け、最後の1滴までしぼりきる。
小さな湯のみを3つ以上で分ける場合はまわし注ぎます。(少量ずつ順番に注ぐやり方。)
最後の一滴に旨みが凝縮されているので、「もう出ないかな?」というところまで絞り出してください。

お茶としてはかなりぬるく感じるかと思いますが、上手く抽出すると驚くほどの甘さとコクが味わえます。

また、玉露を淹れるのに茶器は絞り出しと呼ばれる取っ手のついていない小ぶりの茶器がおススメ。

玉露はカフェインが多いので注意

ちょっとクセになりそうな玉露ですが、飲みすぎには注意してくださいね。
若い芽を摘んでいるため、カフェインは他の緑茶より多く含んでいます。
以下が一般的なカフェイン含有量。ご参考まで。

茶種カフェイン量 (100g当たり)
玉露160mg
煎茶20mg
ほうじ茶20mg
玄米茶10mg
ウーロン茶20mg
出典:日本食品標準成分表 2015年版(七訂)

お茶は二日酔いにも効果があるといわれますが、これもカフェインの働きによってアルコールの代謝が高められるため。
その他、利尿作用、覚醒効果があります。

適度な量で楽しんでくださいね。

最後に玉露について

本格的な淹れ方をしようとすると、一滴一滴を注いだり最後手がしびれるほど最後の一滴を待ったりと根気のいることなのですが、そのご褒美は格別です。

宇治の玉露などは特に最高級と言われていますが、どの産地でも美味しいです。
淹れ方、特に抽出温度は注意してください。

ぜひ一度は味わってみてください。

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