夏の定番の麦茶。
現在は手軽にペットボトルで飲めるようになりましたが、ちょっと前は夏になれば家庭で作るのが定番の飲み物でした。
麦茶の歴史は古いようで、今のような形で一般に飲まれるようになったのは江戸時代中期。
お茶屋で「麦湯」として出されていました。
江戸などでは夏の夜、涼を求めて風にあたりながら「麦湯」を飲むことが人気で、茶屋はたいそう賑わったそうです。
そんな麦茶。
最近は美容・健康にとカラダにうれしい効能もたくさんあることから見直されています。
その効能と美味しい麦茶の作り方、さらに美味しいアレンジのご紹介です。
美容に健康に驚く麦茶のうれしい効能
麦茶は汗で失われるミネラルを補ってくれるので、夏には欠かせない飲み物。
でも実は麦茶のカラダにうれしい効能はそれだけではないんです。
血がサラサラに!
麦茶に含まれる「アルキルピラジン」という成分が血をサラサラにする効果があります。
夏は汗を大量にかくので、血液がドロドロになりがち。
普段飲む麦茶で血流改善ができるなんてうれしいですね。
抗酸化作用
活性酸素を抑制する抗酸化作用があり、生活習慣病の予防の効果が期待できます。
麦茶には、「カテコール」や「ゲンチシン酸」などのポリフェノールが含まれているのですが、この成分によるもの。
こう考えると麦茶は夏だけの飲み物ではないかもしれませんね。
美容にうれしいミネラル
シミやそばかすを防ぐ亜鉛、肌のコラーゲンを強化するケイ素なども含まれています。
先に述べた抗酸化作用は「老け」を増進させる「活性酸素」も除去してくれるので、結果麦茶にはアンチエイジング効果がるといってもいいかもしれませんね。
イライラ防止のGABA
チョコレートでもすっかりおなじみですね。
GABAはアミノ酸の一種、高まった神経伝達物質を抑制。
ストレス解消や、不眠解消、血圧を下げる効果が期待できると言われています。
などなど、麦茶の効能はけっこうあります。
その他カリウムも豊富で、体内の水分を調整してくれるのでむくみの改善も。
ここまでみると本当にうれしいことずくめですね。
夏だけしか飲まないという方はちょっともったいないかもしれませんよ。
では自宅で作るおいしい麦茶の作り方をみていきましょう。
香りとコク 美味しい麦茶の作り方
麦茶は大麦を焙煎してできます。
あの香ばしい風味は焙煎によるこげからくるものです。
本来麦茶は焙煎した麦そのままを使うので、水に溶けやすい「良いお焦げ」が先に抽出されます。
ですが、最近市販されている麦茶パックは粉砕されているので、良いお焦げも悪いお焦げも同時に水に溶け出してしまうのです。
できれば大麦を焙煎したままのもので作ることが望ましいですが、パックでもひと手間加えることによってあの香ばしさが。。。
その方法のご紹介です。
パックで作る 香ばしい麦茶
1.麦茶パックを小皿の上におき、お湯を注ぎ、1分置く。
お湯の量は中の麦茶の粒が膨らむよう、浸す程度。
2.水1リットルに入れて冷蔵庫で1時間保存して、パックを取り出す。
水1リットルにつき1パック。濃くしたい場合も2時間以上パックを入れっぱなしにしない。
3.インスタントコーヒーをひとつまみ入れる。
レシピ参照:NHKガッテン!
コーヒーの種類や量によって味が異なりますのでお好みに合わせてください。
ただし麦茶はカフェイン0ですが、コーヒーを入れることで少量のカフェインが加わります。
一味違う!本格派麦茶
パックは麦の粒を砕いているため、当然雑味もでてしまいます。
本当の美味しい麦茶を飲みたいなら、やはり粒から作ることをおススメします。
ポイントは「パックに入れない」ことと「煮出さない」ことです。
【簡単で3倍美味しい麦茶の沸かし方】
1.やかんに水1リットルを入れ、グツグツするまで十分沸騰させる。
2.沸騰しているお湯に10gの麦茶の粒を入れる。(パックには入れないこと)
3.水分を含んで麦茶の粒がしゅわしゅわと浮かんできたら、火を止める。
4.30分放置する。
5.麦茶がやかんの底に沈んだら、やかんを水に浸して粗熱をとる。
6.ある程度冷めたら茶漉しなどを使いながら冷水ポットに移し、冷蔵庫で冷やす。
レシピ参照:福井大麦倶楽部
後始末が大変ですが、麦茶の粒は水分を含んで膨らみ、さきほどの良いお焦げの旨みや麦の成分を出します。
なので十分膨らませるためにパックには入れない方がいいのです。
煮出ししないのは低温でじっくり旨みを抽出させるため。
極上の麦茶を飲むためなら、後始末にちょっとくらい時間かけてもいいかな、思いますがどうですか?
パックでも麦茶の粒からでも保存期間は冷蔵庫で2~4日。
その機関で飲みきれる量を作ってくださいね。
面倒でもしっかり冷水ポットを洗剤で洗い、消毒するなどしたほうが安心です。
もしちょっと飲み飽きてきたな、と思ったらひと手間加えてみるのも手です。
簡単に作れる麦茶のアレンジレシピをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
簡単アレンジで麦茶をもっと美味しく
麦茶は意外とアレンジ方法があるって知っていました?
しかも手間はかかりません。
特におススメのレシピのご紹介です♪
麦茶オレ
まるでカフェオレというこのアレンジレシピ。
最近ではカフェメニューとしても人気です。
麦茶と牛乳を1:1の割合で混ぜ、砂糖小さじ1を加える。
甘さは好みに合わせて調整してください。
香ばしさが欲しい場合は麦茶の量を少し多めにしてくださいね。
冷やし麦茶漬け
【材料】
ご飯 お茶碗1杯
ツナ 大さじ1
ネギ みじん切り 大さじ1
炒りゴマ 小さじ1
梅干し 1個
冷たい麦茶 適量
ゆかりまたは赤シソ 少々
【作り方】
1.丼に温かいご飯を盛り、油をきったツナをのせる。
2.みじん切りしたネギと炒りゴマを散らす。
3.梅干をのせ、ゆかりをぱらぱらとふりかけ、麦茶をかける。
レシピ参照:Dr.Wallet
レモン麦茶
麦茶にレモン果汁を小さじ1くらい(お好みの量)を入れるだけ。甘さが欲しい場合はガムシロップを加えてもOK。
ハニーミルクきなこ麦茶
こちらはホットがおススメ。
【材料】2人分
牛乳 400ml
麦茶パック 1袋
はちみつ 適量
きな粉 適量
【作り方】
1.小鍋に牛乳と麦茶パックを入れ、弱火で5分ほど煮出す。
2.麦茶パックを取り出し、カップに移す。
3.好みの量のはちみつときな粉を入れ、かき混ぜればできあがり。
麦茶の老舗
麦茶の多くは砕いたパックで売られています。
粒のものが欲しい場合は専門店に問い合わせてみてください。
◆小川産業
明治からの老舗。
国内産の六条大麦を100%使用。その大麦を昔ながらの石釜で二度煎りするこだわり。
老舗ならではの豊かな香りの麦茶はオンラインでも購入できます。
住所:東京都江戸川区江戸川6-31-4
電話:03-3680-4306
◆川原製粉所
昭和15年から職人の手によって丁寧に作られた麦茶は最近新たに注目され、多くのメディアにも取り上げられています。
山形県、宮城県の農薬不使用大麦などを昔ながらのレンガ造りの石窯で焙煎。
ほどよい苦味と甘味の味わえる本物の味が楽しめます。
住所:東京都練馬区羽沢3-27-1
電話:03-3991-1365
日本の昔から愛飲されていた麦茶。
これだけ様々な飲み物がコンビニやスーパーで並ぶ中、今なお愛されているのにはやはり理由があったんですね。
自分なりの好みの飲み方をさらに探究していこうと思います。
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