陶器と磁器の違い 知っておきたい取扱い方法

陶器と磁器の違い

焼き物が大好きです。

焼き物と聞いて「?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
俗にいう「せともの」です。

食器中心に花器などさまざまなアイテムのコレクターです。

ところで「陶器」と「磁器」の違いって分かりますか?
器おたくが伝えたい両者の違いと取扱い方です。

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知っておきたい陶器と磁器の違い

陶器と磁器の違い。
分かりやすいのは「ごつごつ」「つるつる」

一般的な洋食器やお茶碗などが「磁器」ですね。
地色は白。絵付けされているものが多いですね。
有田焼や最近人気の波佐見焼も磁器です。

一方陶器は茶色っぽく、すこしごつい感じがします。
陶芸教室などで作るのが陶器です。
瀬戸物の名前の由来、瀬戸焼も陶器です。

陶器と磁器の特徴

それぞれの特徴を表にしてみます。

陶器磁器
素材
茶色っぽい
固さ少しもろい固い
厚さ厚いものが多い全体的に薄い
種類多い少ない
日本の歴史1,500年以上400年
電子レンジの使用NGなものが多い基本的にOK
手入れ少し気をつけたい点ありあまり気にしなくてOK

陶器と磁器、その表情は全く違います。
それは素材が違うため。

陶器は粘土質の土から作られますが、磁器は「磁石(じせき)」という採掘された石を砕いて砂状にしてそれを土状に練ったものから作られます。
磁器の白さは素材の白さです。

砂を練ったものから成形するので、キメが細かく、器も薄くできますが、陶器は土のためある程度の厚さが必要になってきます。(一部例外もありますが)

陶器は産地によって土も違えば、焼き方も違うので産地によってかなりその表情が異なります。
磁器は「絵付け(染付)」なので、産地やブランドによって特徴はあるものの、基本形は同じです。

陶器と磁器の取扱い方法

一般的に磁器のほうが取扱いは楽ですが、陶器もそんなに面倒なことはありません。

磁器の取扱い方

あまり気にするほどのことはありません。
電子レンジや食洗機にもかけられます。(ただし金を使っている場合は避けてください)

茶渋や色素の沈着がある場合は薄めた塩素系漂白剤も使用できます。
ただし金銀を使用していたり、上絵やプリントされた器は避けたほうがいいでしょう。

磁器のお茶碗やコーヒーカップなどを使っている方も多いかと思いますが、高台(底部分)を使い始めに濡らしておくと黒ずみを防げます。

陶器の取扱い方

キメが粗く、細かい気泡が多い陶器は食べ物の匂いがつきやすいのが難点。
使う前にあらかじめ水分を含ませておくと匂い移りが防げます。
特に「備前焼」などの焼きしめの器は使う前に十分に水につけてください。

塩素系漂白剤は不向きで、電子レンジもなるべく避けた方がいいですね。
厚みがあるので空気を含んでいます。
いきなり温めると、中の空気が膨張し破裂する可能性があるためです。
もともと火で焼いて作られた器なのに「なぜ?」と思うかもしれませんが、窯で焼くときは少しずつ温度を上げていきます。
レンジなどの急激な加熱には弱いのです。

陶磁器のしまい方

洗ったらよく乾燥させることが重要です。
食器棚ではあまり重ねないほうが望ましいですが、それも難しいと思いますので、うまく重なるものを重ねてしまいます。
何枚か重ねる場合は、何枚かごとに和紙や布を挟むと傷防止、または地震のときの崩れ防止になります。

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万一カビが発生した場合はこちらをご参考ください。

買う前に特に覚えておきたい産地

陶器の産地は多く、ここではほんのいくつかご紹介しておきます。

陶器の産地

岡山(備前焼)
日本の陶器の産地でも特に古く、その歴史は1,000年を超えます。
釉薬を使わない焼き締の器は、昔から日本人に愛されてきました。
素朴ながら意外と使い勝手がよく、使うごとに深みを増していきます。

愛知(常滑焼・瀬戸焼)
瀬戸焼は昔日本最大の生産地だったことから日本陶磁器の代表格となりました。
ここは陶器も磁器も作られています。
焼き物を「せともの」と呼ばれるのはここ「瀬戸焼」からきています。

また、常滑焼は焼き締の器。とくに急須の生産が主流で、その土の特性から常滑の急須で淹れたお茶はまろやかと言われています。

岐阜(美濃焼)
瀬戸焼職人が岐阜に移って生産され始めたといわれる美濃焼。今や機械による量産も行われており、日本最大の陶磁器の生産地です。

日本のほとんどの居酒屋などの食器は美濃焼と言えます。

量産ができるため、陶器だけでなく、磁器も作られています。

栃木(益子焼)
私も大好きな産地のひとつです。用途美を示す「民藝」の代表とも言えます。
ぽってりとした形状で、温かみがありながら斬新。
若手の作家も多く、関東最大の陶器産地でもあります。

「峠の釜めし」の器も益子焼です。

京都(京焼)
陶器に色彩鮮やかに色付けした京焼は昔も今も使い手の目を楽しませてくれる陶器。

磁器の産地

佐賀(有田焼)
日本最古の磁器の産地。伊万里も同じです。
最古といってもまだ400年。陶器に比べると1,000年以上の歴史の差があります。

ヨーロッパの磁器ブランドはここ有田焼がルーツとも言われています。
世界に誇れる卓越した技術です。

長崎(波佐見焼)
元々は有田焼の下請け業として発展した産地。
ただ、近年若い人中心に人気が出てきて、有田を超える勢いです。
リーズナブルな価格帯と、デザインの豊富さが人気の秘密。

石川(九谷焼)
こちらも日本屈指の磁器の産地です。
色見は「紫」「黄」「緑」「青」の九谷焼の色彩は「青手」と呼ばれ、昔も今も愛されています。
素焼きをせずにいきなり本焼きするため、その色彩は独特。

愛媛(砥部焼)
砥石の産地でもあるため、その廃棄処分となった砥石を砕いて磁器を作ったことが始まり。
砥部焼という名前はそこからきています。
磁器にしては少し厚みのある作りで、愛らしいフォルムがとても可愛らしい器です。

まとめ

日本の陶磁器の産地は主なところだけでも20を超えます。
47都道府県しかないのに、陶磁器の産地だけでそのくらいあるのです。

それは土に恵まれ、茶の湯という歴史を継承し、何より日本人の生活文化に馴染むからだと思っています。

世界には「白いお皿とボウルさえあれば」という価値観の国もあります。

100均でも食器は買えるこの時代に年2回ほどの産地の陶磁器祭には毎年何万人と足を運びます。

ぜひ、作り手がこだわりぬいた器を生活に取り入れていただければ器おたくの私としてはうれしい限りです。

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