年末大掃除のとき、梅雨の季節。
食器棚の除湿剤を変えようとすると食器にカビが!
お気に入りの器がなんとなく黒ずんでいる?
ショックですよね。
でもそのまま捨てないでください。
陶器・磁器に発生したカビの落とし方とカビを発生させないためのポイント、さらに黒ずみの落とし方をご紹介。
ただしどんな陶磁器でもというわけではありませんので、あくまで自己責任でお願いいたします。
陶器のカビの落とし方
まずは陶器のカビの落とし方です。
磁器に比べ、気泡が多く中には釉薬がかかていないものもあるため、カビが発生しやすい性質とも言えます。
特に焼き締めの器は要注意です。
煮沸消毒
表面のカビを乾いた布やキッチンペーパーなどで拭き取ります。
鍋に陶器が隠れるほどの水を入れ、お酢を大さじ2~3杯入れます。
そのまま一旦火にかけ、沸騰させます。
弱火にして陶器を入れます。
あまり強火にすると陶器の中の空気が一気に膨張し割れる可能性もあるので弱火にして10分ほど煮沸します。
トングなどで陶器を取り出し、水で洗ってから十分乾かします。
一気に冷たい水をかけるとひび割れの原因になるので、少し冷ましてからがいいと思います。
金銀の細工などを施したものは避けたほうがいいでしょう。
焼き締めの陶器には適しています。
漂白剤での除去
漂白剤はあくまで薬剤なので、最後は入念に水洗いしてください。
陶器の場合は塩素系より酵素系のほうがおススメです。
漂白したいのであれば塩素系を使用してください。
ただし、臭いがきついので最後陶器に染み込む場合もあります。
表面のカビを乾いた布やキッチンペーパーなどで拭き取ります。
たらいなど大き目の容器に40~50度くらいのお湯を入れ、規定の分量の漂白剤を溶かします。
磁器のカビの落とし方
磁器は陶器と異なり、硬く釉薬でしっかりコーティングされているので、塩素系の漂白剤を使ってもOK。
ただし銀彩や金彩などの装飾のないものに限ります。
器の内側にカビが発生しているのであれば水をいっぱいに入れ、ごく少量の塩素系漂白剤をたらします。
約20~30分ほど放置。カビがとれたら1分ほど流水で流します。
高台部分など外の場合はたらいなどに塩素漂白を溶かした水をはり、そこにつけます。
しばらくつけて黒ずみが落ちたら同じく流水で1分ほど洗い流してください。
塩素系は臭いが漂白剤の臭いが器に残りやすいので使用量は少な目に、最後の洗いを十分におこなってください。
貫入の黒ずみの落とし方
白い釉薬によく見られますが、ひび状に黒い細かい線が入る場合があります。
これはカビではありません。
「貫入(かんにゅう)」といって、釉薬と素地の収縮率の差によって釉薬に細かいひびであり、割れるようなものではありません。
陶器好きにとってはひとつの景色として楽しむのですが、気になる方もいらっしゃるかと思います。
貫入が気になる場合はカビ同様、酵素系漂白剤できれいになりますが、薬剤が器に吸収されるのが気になる場合は、メラニンスポンジや重曹をつけてスポンジでこするなどしてもかなりきれいになります。
貫入は使うほどに濃くなるので経年変化として楽しむのもアリかと思います。
カビのように体に害はないので安心してお使いください。
貫入を進めさせないためにはいきなり熱いものを注いだり盛ったりせずに、あらかじめぬるま湯などに浸けるまなどするといいでしょう。
急激な温度の変化が貫入の要因となることを覚えておいてください。
茶渋の落とし方
磁器の湯飲み茶わんやマグカップ、急須なら塩素系漂白剤できれいになります。
陶器はできれば重曹などをつかってなるべく漂白剤を使わないようにしましょう。
急須などお茶の香りが残った漂白剤のにおいで損なわれるので、磁器の場合もできれば重曹などで擦るようにしたほうがいいと思います。
また、メラニンスポンジでも茶渋なら十分きれいになります。
茶渋はあまり濃く付着してからだと落ちにくいので、マメに手入れすることをおススメします。
銀彩の黒ずみの落とし方
こちらもカビではありませんが、気になる方のためにちょっと触れておきます。
銀彩の黒ずみは酸化。
シルバーのアクセサリーが黒ずんでくるのと同じです。
これも経年変化のひとつとして楽しんでもいいかと思いますが、もし気になるなら歯磨き粉などで軽く擦ってください。
基本的に銀は酸素に触れさせないようにすることで酸化(黒ずみ)が防げますが、陶磁器に施されている場合空気に触れさせないよう、密閉し収納すると陶磁器のほうにカビが発生します。
まずは銀彩部分においては定期的にメンテナンスすると決め、食器収納場所は空気の循環を良くするようにしましょう。
カビを映えさせないために
カビの原因はいくつかあります。
主な原因は以下の通り。
・湿気の多いところにしまいっぱなし
・乾燥が不十分のまま収納
・洗いが不十分(汚れが落ち切っていない)
使用頻度の低い器ほどカビやすいです。
使う前にはさっと水通しし、洗い終わったらしっかり乾燥させる。
そしてたまには食器棚の奥にしまい込んだものを手前のものと入れ替えるなど、ちょっとした注意でカビは防げます。
洗い残しと湿気が大敵。
こちらも合わせてご参考ください。
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