和紙の魅力と使い方

和紙の魅力と使い方

和紙というと、高価でなかなか馴染のないものに感じる方も多いかもしれませんが、実は最近様々な日用品として使われることが多くなってきました。

その魅力は今や世界でも認めらるほどに。
そんな世界の人を魅了する和紙の魅力とはどんなところにあるのでしょうか。

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和紙とは

千何百年前の手紙や記録などが残っていることから、和紙の歴史は相当古いことは分ります。
和紙は4世紀くらいに中国から渡ってきたと言われています。

渡ってきた時期など諸説ありますが、日本で実際和紙が作られるようになったのは5世紀ごろと伝わります。
聖徳太子が朝鮮から製紙の方法を持ち帰ったのが始まりです。

和紙の特徴

和紙の特徴はなんといってもその耐久性。
パルプを使用した洋紙は100年、本来の原料で作られた和紙は1000年以上もつとされています。
1300年前の和紙に書かれた書物が奈良の正倉院に残っているほどです。

和紙も洋紙と同じく白くするための化学薬品を使ったものがありますが、こういった和紙は経年劣化は早く、次第に黄ばんできます。

本和紙は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の3種類の木を素材としていて、繊維が長いため丈夫。また、仕上りに光沢がでます。
紙でありながら水に浸してもチョットのことでは破れたりしません。

衣服や着物の帯などもできるくらいです。

また、吸湿・吸水性に優れ、湿度を調整する性質があることから障子やふすま、着物を包むたとう紙などに使われていました。

古くから今に至るまで常に私たちの身近にあるものです。

産地によって、漉(す)き方が違うため、その特徴も違ってきます。

【越前和紙】
比較的厚みのあるものが主流で、上質の和紙と知られています。
美術工芸品や室内の内装などに使われることが多く、木版画などにもよく使われます。

【土佐和紙】
薄くて丈夫と言われる土佐和紙。
他産地でも特に薄く、上質とされています。種類が豊富で様々な用途で使用されています。

【美濃和紙】
漉き方が縦横と交互に流すため、目の詰まった丈夫な和紙となります。
この漉き方は美濃和紙の特徴とされています。

そのほか、漉き方などによって産地特有の和紙が出来上がります。
原材料がほぼ同じなのに、工程ひとつで特徴が変わってくるのが面白いですね。

【石州和紙(石州半紙)】
楮の皮と芯の間の「あま皮」を使っているため黒みのあるものが多いですが、和紙の中で強靭さは抜群だと言われています。
その特徴から文化財の修復などによく使われます。

和紙の魅力

和紙の魅力はその美しい光沢と丈夫さから様々なところに使えること。

また、手すき和紙は驚くほど様々な模様のものがあり、紙だけみてもとても表情豊かで楽しいものです。
手すきである以上、一枚一枚微妙に異なっているのも魅力。

使うほどに馴染み、丈夫なうえに加工もしやすいので様々なアイテムに使用されています。
実際、江戸時代に洋紙はメモ用に、和紙は記録書以外に傘や障子、うちわや扇子提灯、食器、着物などにも使われていました。

和紙の用途

最近は和紙の風合いなどを活かし、様々な日常のアイテムに使用されています。

昔、着物にも使われていた和紙ですが、現在も和紙で作られた洋服もあります。

今はアートや文化財の修復などに使われることが多いですが、決行身近なところにも使われています。
近年は機械漉きも可能になっているので、市販の防虫剤の個別包装やランチョンマットなども多く市販されていますね。

最近は海外のお土産にも人気だそうです。

インテリアアイテムとしては照明やランプシェード、フラワーベースなどがあります。
卒業証書を手漉き和紙で作っている学校もあります。

そのほかブックカバーやバッグ、御朱印帳など。
あ~確かにあれもそうかといったアイテムが多いはず。

ギフト用にラッピングペーパーにする人も多いらしく、最近はそれ用に様々な色や柄のものが出ています。

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和紙の使い方

和紙を見ると欲しくなってきますが、じゃあどんなことに使えばいいのか?と思いますよね。
和紙の使い方のいくつかの例をご紹介しておきます。

祝儀袋・ポチ袋

ちょっとしたお祝い事に手作りの祝儀袋を作ってみては。
きっと気持ちが伝わります。

写真は土佐和紙を使った実際に販売されている祝儀袋ですが、カンタンに使える水引アイテムも販売されているので、自作もさほど難しくはありません。

ぜひ一度試してみてはどうでしょうか。

ブックカバー・ケース

ブックカバーは私も使用していますが、これは丈夫なので長持ちするのでおススメです。
また、マスクケースなど和紙はミシンや縫製もできるので、カンタンな小物入れを作ってもいいですね。

インテリア

和紙照明

イサムノグチAKARI

出典:Rakuten iraka

イサムノグチはじめ、和紙の照明は多く発売されています。
また、自分でも作ることもできますし、和紙さえあればフラワーベースを包むとまた雰囲気が変わります。
照明を作るときは熱を発しないLED電球を使用してください。

アクセサリー

これ、和紙でできているの?と思うくらい精密につくられているアクセサリーも多く出ています。
貴金属とは異なる風合いなうえ軽くて個性がキラリと光ります。

アクセサリーのパーツはカンタンに入手できますので、和紙でオリジナルのアクセサリー作ってみるのも楽しそうですね。

繰り返しになりますが、和紙は丈夫で縫製などもできるため驚くほど幅広い分野でアイテムが展開されています。

このほか伝統工芸である型染などの型紙も和紙が使われています。

知っておきたい和紙の産地

日本全国にある和紙の産地ですが、福井県「越前和紙」・高知県「土佐和紙」・岐阜県「美濃和紙」が日本三大和紙と呼ばれています。

福井県の「越前和紙」は、日本で初めて漉かれた和紙とも言われています。

特に美濃和紙のユネスコ無形文化遺産に登録されたことは記憶に新しいのではないでしょうか。(2014年)

そのほか、日本には多くの和紙の産地が存在します。

主な和紙の産地(国の伝統工芸指定工芸)
越中和紙(富山県)・越前和紙(福井県)・内山紙(長野県)・美濃和紙(岐阜県)・因州和紙(鳥取県)・因州和紙(島根県)・阿波和紙(徳島県)・大洲和紙(愛媛県)・土佐和紙(高知県)

日本はこれだけ漆の産地があります。これは国指定の伝統工芸に指定された産地ですが、このほか日本全国かなり多くの地域で和紙は作られています。それほど日本人には身近なものなんですね。

旅行に行ったときはぜひ実際見てみてください。

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