いよいよ歌舞伎公演も入場者数制限が緩和されつつあります。
「○○屋!」といった大向うさんの声はもうしばらくおあずけのようですが、序々に通常の歌舞伎公演にもどりつつあります。
この機会、芸術の秋伝統芸能を満喫しませんか。
2020年11月全国で見られる歌舞伎公演情報とそれぞれのあらすじと見どころのご紹介です。
歌舞伎座:吉例顔見世大歌舞伎
「顔見世興行」は江戸時代、役者と年間契約を結んでいた芝居小屋が、毎年11月にその年の座組をお披露目するために行っていた特別な興行。
2020年の11月大歌舞伎ももちろん、吉例顔見世大歌舞伎と題して公演が行われます。
ただ、引き続き1幕だけの公演。
少し物足りないという方は2幕続きでチケットとってもアリですね。
(ただし席消毒のため一旦劇場外へ出なくてはなりませんが、、)
いつもはVIP席としてちょっと敷居の高い桟敷席も今回なんと一等席と同じ値段。
いつもあるお茶のサービスなどはありませんが、一度は座ってみたいと言う方空きがあれば取ってみてはどうでしょうか。
第一部:蜘蛛の絲宿直噺(くものいとおよづめばなし)
【配役】
女童熨斗美
小姓澤瀉
番新八重里 市川猿之助
太鼓持彦平
傾城薄雲
源頼光 中村隼人
碓井貞光 中村福之助
金時女房八重菊 市川笑三郎
貞光女房桐の谷 市川笑也
坂田金時 市川猿弥
場所は源頼光の館。
頼光を狙う女童、小姓、番新、さらに太鼓持がその寝所に忍び込みます。
久しぶりの逢瀬に嬉しそうな二人ですが、、、。
そこへ傾城薄雲太夫が頼光のもとへやってきます。
5役早替わりが見どころの華やかな舞踊劇です。
最近ドラマでも活躍の猿之助さんが5役を演じます。
第二部:新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
【配役】
山蔭右京 尾上菊五郎
太郎冠者 河原崎権十郎
侍女千枝 尾上右近
同 小枝 中村米吉
奥方玉の井 市川左團次
浮気者の大名右京は自分に会いたいと日々愛文を送ってくれる、花子が都へやって来たことを知り、なんとか会いたいと願います
ただ、普段の行いが災いし、恐妻の玉の井が外出を許しません。
右京は玉の井に「部屋にこもって座禅をしたい」と伝え、自分の代わりに家来の太郎冠者に座禅をさせ、自分はいそいそと花子の元へ出かけて行くのですが、はたして、、。
ユーモラスな舞踊劇。
今回は菊五郎と左團次という大物カップルの舞いが見ものです。
第三部:一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
【配役】
一條大蔵長成 白鸚
吉岡鬼次郎 芝翫
女房お京 壱太郎
八剣勘解由 錦吾
女房鳴瀬 高麗蔵
常盤御前 魁春
平家全盛の世。
一條大蔵卿(いちじょうおおくらきょう)は常盤御前の三人目の夫。
実はこの一條大蔵卿は阿呆者と言われています。
不思議に思った源氏の忠臣、吉岡鬼次郎は妻・お京と計って大蔵卿の館へ忍び込みます。
そして大蔵卿と常盤御前夫婦の意外な真相をつきとめます。
義太夫狂言の名作とも言われています。
第四部:義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)川連法眼館
【配役】
佐藤忠信/源九郎狐 中村獅童
源義経 市川染五郎
駿河次郎 市川團子
亀井六郎 澤村國矢
静御前 中村莟玉
お馴染みの演目です。
義経千本桜でも見どころの場面のひとつ「川連法眼館」の段です。
あらすじが分からなくてもそれなりに楽しめる場ですが、もっと知っておきたいという方はこちらも合わせてどうぞ。
川連法眼館は第四段になります。
2020年11月1日(日)~26日(木)
第一部 11:00~
第二部 13:50~
第三部 16:45~
第四部 19:30~
※開場は開演の40分前(予定)
【休演】6日(金)、18日(水)
1等席 8,000円
2等席 5,000円
3階席 3,000円
1階桟敷席 8,000円座席表はこちらで確認してください。
> 歌舞伎座座席表
電話でのチケット予約はこちらから
ナビダイヤル 0570-000-489
東京 03-6745-0888
国立劇場:11月歌舞伎公演
上演時間は通常よりは短いものの現在の歌舞伎座よりちょっと長いので見応えはあります。
11月は特に豪華な顔ぶれ。
なかなか歌舞伎座は敷居が高いと思っている方にもおススメです。
第一部:平家女護島(へいけにょごのしま)
序 幕 六波羅清盛館の場
二幕目 鬼界ヶ島の場
【配役】
平相国入道清盛/俊寛僧都 中村吉右衛門
海女千鳥 中村雀右衛門
俊寛妻東屋/丹左衛門尉基康 尾上菊之助
有王丸 中村歌昇
菊王丸 中村種之助
平判官康頼 中村吉之丞
越中次郎兵衛盛次 嵐橘三郎
丹波少将成経 中村錦之助
瀬尾太郎兼康 中村又五郎
能登守教経 中村歌六
平清盛の全盛期。清盛の怒りをかった孤島鬼界ケ島は流人の島に島流しになった俊寛僧都・丹波少将成経・平判官康頼。
この島にきて早3年が経とうとしていました。
うちに成経が島の海女を妻にします。
そんなおり、都から帰還を許す赦免状をもって使者がやってきますがそこに俊寛の名がありません。
はたしてその結末は、、。
人間国宝、中村吉右衛門と義理の息子尾上菊之助との共演も楽しみです。
第二部:彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
第一場 豊前国彦山杉坂墓所の場
第二場 同 毛谷村六助住家の場
【配役】
毛谷村六助 片岡仁左衛門
一味斎娘お園 片岡孝太郎
杣人斧右衛門 坂東彦三郎
一味斎孫弥三松 小川大晴
家人佐五平 片岡松之助
微塵弾正実ハ京極内匠 坂東彌十郎
一味斎後室お幸 中村東蔵
豊前国(ぶぜんのくに)の村に住む六助は心優しい好青年。
あるとき六助のもとに虚無僧の格好をした女が現れ、六助の女房だと言いだします。
女は実は六助の剣の師匠吉岡一味斎(よしおかいちみさい)の娘お園。
その一味斎が闇討ちに会って亡くなったと知らされ六助は、、。
個性ある夫婦模様がユーモラスに描かれ、人情味あふれる演目です。
上 文売り(ふみうり)
【配役】
文売り 中村梅枝
文売りとは懸想文(恋文)売りのこと。
梅の枝にかざし、売り歩きます。
二人の遊女が一人の男を取り合い、喧嘩になる様子を台詞を交えて文売りが清元の語りに乗って舞います。
下 三社祭(さんじゃまつり)
【配役】
悪玉 中村鷹之資
善玉 片岡千之助
清元舞踊代表の演目。
二人の漁師に取りついた善と悪の二つの玉。
二人の「悪づくし・善づくし」の軽快な踊りが見ものです。
2020年11月2日(月)~2020年11月25日(水)
【第一部】12:00~(14:20終演予定)
【第二部】16:30~(19:00終演予定)
※開場は開演の45分前(予定)
【休演】10日(火)・18日(水)
1等席 7,000円(学生4,900円)
2等席 4,000円(学生2,800円)
3等席 2,000円(学生1,400円)
座席表はこちらで確認してください。
> 国立劇場座席表
チケットはこちらから
> 国立劇場チケットセンター
博多座:市川海老蔵特別公演
残念ながら團十郎の襲名披露が延期となった市川海老蔵の特別公演。
こちらの公演内容はこちらの記事で紹介していますのでぜひご参考ください。
昼の部:一、流星(りゅうせい)
【配役】
流星 坂東巳之助
昼の部:二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
【配役】
武蔵坊弁慶 市川海老蔵
源義経 中村児太郎
亀井六郎 市川男女蔵
片岡八郎 市川九團次
駿河次郎 大谷廣松
常陸坊海尊 片岡市蔵
富樫左衛門 市川右團次
夜の部:一、羽衣(はごろも
【配役】
一、羽衣(はごろも)
天女 中村児太郎
漁師伯竜 大谷廣松
夜の部:二、茶壺(ちゃつぼ)
【配役】
熊鷹太郎 坂東巳之助
田舎者麻胡六 市川九團次
目代某 片岡市蔵
夜の部:三、ご挨拶(ごあいさつ)
海老蔵の挨拶と推測されます。おたのしみですね。
夜の部:四、お祭り(おまつり)
【配役】
鳶頭 市川海老蔵
鳶頭 坂東巳之助
芸者 中村児太郎
芸者 大谷廣松
鳶頭 市川右團次
2020年11月11日(水)~25日(水)
昼の部 11:30~
夜の部 15:30~
A席 14,000円
B席 11,000円
C席 6,000円
博多座電話予約センター:092-263-5555
> 博多座オンラインチケットはこちら
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