2020年博多座の歌舞伎公演は市川海老蔵特別公演。
15日限定。
本来ならこの時期、團十郎に襲名しているはずだった海老蔵の特別公演。
海老蔵の集大成公演となりそうです。
演目も昼夜見どころ満載。
秋深まる十一月博多座歌舞伎公演の見どころのご紹介です。
「市川海老蔵特別公演」の演目と配役
まずは演目チェック。
【昼の部】
一、流星(りゅうせい)
流星 坂東巳之助
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳
武蔵坊弁慶 市川海老蔵
源義経 中村児太郎
亀井六郎 市川男女蔵
片岡八郎 市川九團次
駿河次郎 大谷廣松
常陸坊海尊 片岡市蔵
富樫左衛門 市川右團次
【夜の部】
一、羽衣(はごろも)
天女 中村児太郎
漁師伯竜 大谷廣松
二、茶壺(ちゃつぼ)
熊鷹太郎 坂東巳之助
田舎者麻胡六 市川九團次
目代某 片岡市蔵
三、ご挨拶(ごあいさつ)
四、お祭り(おまつり)
鳶頭 市川海老蔵
鳶頭 坂東巳之助
芸者 中村児太郎
芸者 大谷廣松
鳶頭 市川右團次
昼の部か夜の部か迷いどころですね。
個人的には夜の部がおススメ。
ご挨拶というのはおそらく海老蔵本人から何らかのこの公演に対する想いなどを述べるものと推測されます。
襲名披露でもそうですが、口上や挨拶といったものは、特別な機会のみにしか聞けないモノですので、どちらに行くか迷ったらぜひ夜の部にしてみては。
演目の見どころをチェック
次はそれぞれの演目と見どころを簡単にご紹介していきます。
流星(りゅうせい)
舞踊です。
七夕の織姫と彦星のところへ流星という使いがやってきて、どうやら大変なことがおこったと二人に伝えます。
その大変なことというのが雷さまの夫婦がケンカ。
やがて雷の子どもや姑まで出てくる始末。
こんな大騒動を一人舞踊で演じます。
音楽は清元節と言われる三味線の伴奏による豊後節系浄瑠璃の一つ。
坂東巳之助一人舞台ということで、これはこれで楽しみです。
新作歌舞伎でも話題の巳之助がどんな舞を見せてくれるのでしょうか。
勧進帳
もう歌舞伎十八番、テッパン演目ですね。
今回は弁慶を海老蔵が演じます。
この勧進帳の見どころはなんといってもこの弁慶。
お馴染み、最後の飛び六方の幕引きが最大の見せ場となっています。
(ぜったい花道の見える席で観てくださいね)
海老蔵の弁慶は私は観たことがないので、これは観たい!
團十郎襲名前の観納めになるかもしれませんね。
勧進帳のあらすじや見どころはこちらもご参考ください。
羽衣
舞踊です。
誰もが一度が聞いたことがあるのではないでしょうか。
漁師伯竜が釣りに出かけた時、松の木にかかっていた美しい羽衣。
家に持って帰ろうとしますが、そこへその羽衣の持ち主の天女がそれがないと帰れないから返してほしいと泣きつきます。
伯竜は舞をみせてくれるなら返してやろうと言うと、天女は美しく踊り始めます。
坂東玉三郎の羽衣も有名ですが、今回九代目中村福助の息子、六代目中村児太郎が演じます。
若手の天女もまた新鮮な美しさがあるはずです。
楽しみですね。
茶壺
能狂言を舞踊化。狂言が元になっているだけ、笑いがおこるほどのユーモラスな演目。
田舎者の麻胡六は酒に酔って茶壷を背負ったまま寝込んでいると、盗人熊鷹太郎がその茶壷を狙います。
目を覚ました麻胡六は茶壷をとられまいと熊鷹太郎と争います。
どちらも自分の茶壷と言い張るため、目代が裁くことになります。
それぞれの話を聞こうとしたところ、聞かれたことを素直に答える麻胡六の言うことを盗み聞きした熊鷹太郎はまねて同じように答えます。
結局埒があきません。
その行く末は?
坂東巳之助と市川九團次対決が見ものです。
お祭り
江戸の江戸山王祭を題材にした舞踊。
酒に酔った鳶頭が女郎と思い出話をはじめます。
そこへ若者が鳶頭にからみます。その江戸っ子風情の鳶頭の立ち振る舞いが魅力となります。
さて、海老蔵が昼の部でどんな弁慶を見せてくれるのか、夜の部でどんな立ち振る舞いをしてくれるのか楽しみでしかありませんね。
延期になった團十郎襲名ですが、もう少し十一代目 市川 海老蔵を堪能できそうです。
博多座十一月市川海老蔵の公演情報です。
昼の部勧進帳をご覧いただく場合は花道がしっかり見える席をとってください。
公演期間:2020年11月11日(水)~25日(水)
昼の部 午前11時30分~
夜の部 午後3時30分~
チケット販売:10月17日(土)10:00~
A席 14,000円
B席 11,000円
C席 6,000円
博多座電話予約センター:092-263-5555
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