いざ歌舞伎座で歌舞伎を堪能したいと思っても、いったいどの席を選んだらいいのか迷いますね。
座席数は,800ほどあり、すべて指定です。値段もピンキリの歌舞伎座の座席。
初心者は安い席?それともがんばって高い席?座席の選び方やおススメの席をご紹介します。
歌舞伎座の座席の種類を知る
歌舞伎座の座席は6種。
- 桟敷席(さじきせき)
- 一等席
- 二等席
- 三階A席
- 三階B席
- 幕見席
内訳は以下の松竹PDFをご覧ください。
> 歌舞伎座の座席
実際歌舞伎座に足を運んだことのない方はちょっと分りにくいかと思います。
桟敷席(さじきせき)
1階の両端に各1列、高い位置にある席です。
カップル席になっていて2名ずつ座れ、テーブルにお茶が用意されている席です。
昔から「贔屓席」とも呼ばれ、歌舞伎座では一番料金も高く、お弁当なども予約すれば席に運んできてくれるため、ちょっと特別感もありますね。
だからといって特定の人だけしか座れないのかというと、そういうわけではなく、チケットは他の席と同じように一般販売されています。
ただ、特別感はあり、高い位置に座るので前の人が邪魔ということはないですが、横向きに舞台を観るため、見やすいかどうかの判断は個人差があるようです。
特に東側(花道の反対側)が人気です。
ちなみに私はチケットを購入できるタイミングはこれまで何度もありましたが、一度も座ったことはありませんw。少し気恥ずかしいためですが、あの席を堂々と座れる貫禄が欲しいです。
一等席
桟敷席を除く1階席、2階席正面7列、2階桟敷席がそれにあたります。
かなり範囲が広いので、舞台の見え方も様々です。
正直こんな後ろなのに一等席?と思う場所もあります。
1階桟敷席の次に高い料金ですが、それぞれ一長一短。
さらにどの席も観やすいというわけではありませんので選択は慎重に。
二等席
1階の後部と、2階席後部が二等席にあたります。
一等席との差は微妙なので、けっこう人気があります。
ただし席数が一当席ほど多くないので、二等席狙いの場合はチケット販売開始から早めの購入を!
三階A席
三階正面前から6列と東西両脇席です。
一等席の半分以下の料金で、インバウンドの方も多く、実は歌舞伎通が好む席とも言われています。
実際、チケットはあっという間に売り切れ、残っていたらラッキーです。
三階は舞台からは遠く、ほとんど花道は見えません。
三階B席
三階奥の数列。正面なので、舞台は全体を観れますが、花道は難しい位置です。
ちなみにここは大向う(おおむこう)と呼ばれていて、「○○屋!」などの掛け声をかけるプロの方もここの位置から掛け声をかけます。
そのため、「○○屋!」「〇代目!」などの掛け声を「大向う」と呼び、掛け声をかける松竹公認の方を「大向うさん」と言います。
値段は3階A席より少し安めですが、ここもすぐ売り切れる席です。
幕見席
歌舞伎を「ちょっとだけ」観たいという方向けの幕見席。
1,000円代という格安ですが、席数は少なく舞台からはかなり遠いので、オペラグラスなどが必要です。
インバウンドのお客さんが多いですが、通訳用パネルはありません。
イヤホンガイド(日本語版)は借りられます。
今まで自由席で、チケット購入のためいつも長蛇の列ができていましたが、今は事前予約がメインとなっています。自由席はかなり少ないので幕見席希望の場合もネットで事前予約をおススメします。
購入方法は後ほどご説明いたします。
ちなみに座席料金はその月の演目によって異なります。
概ね以下の通りです。
桟敷席:18,000~20,000円
一等席:15,000~18,000円
二等席:12,000~16,000円
三階A席:5,500円~6,000円
三階B席:3,000円~4,000円
幕見席:1,000円~2,000円
襲名披露公演や特別公演などはまたグッと跳ね上がります。
反対に3部制の時はもう少し安くなる場合もあります。
座席による舞台見え方の違い
実際、席によってどのくらい舞台の見えかたが違うのか以下ご参考ください。
筆者が観劇の際スマホで撮影したものなので、現場の見えかたとは多少異なりますが、違いはある程度把握できるかと思います。
1等席でもかなり上手(東側)になると花道は見えにくくなります。
座席を選ぶポイント
歌舞伎座ではよく「とちり席」が最高の席と言われています。
1階席の7~9列目を指します。前の列から「い、ろ、は~」と置き換えていくと「と、ち、り」が7~9列目に当たるためです。当然その中でも舞台正面に近い15~26番席が人気。
後援会・ご贔屓の方が多く、着物率高し!の席です。
舞台全体が見えますが、花道はかなり振り返らないと見えない部分があります。
花道の西側は「どぶ席」と呼ばれ、花道に立つ役者がほとんど背を向けるため、その表情が見えません。
2階以上も2階西側は前列を除き、花道を観るのは難しいと思っていいでしょう。
座席を観るポイントは「演目」と「何を観たいか」です。
役者の細かい表情を観たいなら断然1階席の前のほうです。
花道含め、全体を隈なく観たいなら1階後列(2等席含む)。または2階席前列か2階席東側です。
少し1等席・2等席が高いな、と思ったら3階A席がおススメ。
大向うさんの粋のよい声を近くで聴けて、舞台全体も見えます。さらに宙づりは3階席へ向かうので、演目によってはかなりお得です。
個人的におススメは1階17列。2等席になります。1等席との間に通路があるため、前の人の頭が邪魔ということもないですし、花道もバッチリ見えます。
通路挟んだだけで1等席より安く観れるのであれば、ここを取らない手はありません。離席するのも楽です。
ただし、宙づりのある演目は2階席の張り出し部分にすぐに隠れてしまい、最後まで楽しめません。
宙づりのある演目の場合は2階席.3階席がおススメです。
初心者におすすめの席
では、演目もよくわからない初心者の方はどの席を選べばいいのでしょうか。
正直歌舞伎は初心者ほど良い席で、というのが一般論です。
3階席などはちょっと通の席とも言われています。
ましてや一幕しか見れない幕見席は、本当にチラ見したいという方以外はおススメしません。
演目もよくわからないという方は以下の席をご検討ください。
【多少高くてもOKの場合】
とちり席までいかなくても、できる限り1等席花道の見える席がおススメ。
1階5~13列の7~27番くらい。1階2等席17~18列。
または2階席1~3列か東側。
【少しでも安いと嬉しいという場合】
3等A席の中央部分。東の1~15番、とくに7・8番くらいがおススメです。
幕見席はあまりおススメしません。
繰り返しになりますが、3階席はその安さからかなり人気です。
取るならチケット発売開始直後を狙ってください。
それでも松竹会員は先行発売されるので一般発売の段階でかなり残りわずかとなっています。
格安!幕見席のチケットの取り方
やはり幕見席から観てみたいという方。
幕見席も予約席がほとんどになりましたので、購入方法をお伝えしておきます。
購入は観劇予定の前日正午(12:00)から購入できます。
自由席は当日のみです。
予約席は約70席、自由席は20席ほどです。
予約は以下のサイトからのみ購入可能で、クレジットカードのみのお支払いです。
一方、当日券は現金のみの取り扱いなので、それもご注意ください。
以下サイトから購入できます。
注意事項をよく読んでお求めください。
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