八月納涼歌舞伎 東海道中膝栗毛が面白すぎる

八月納涼歌舞伎2019

歌舞伎でもお腹を抱えて笑ってしまう演目ってあるんですよね。
毎年シリーズ化している八月納涼歌舞伎の「東海道中膝栗毛」はそんな演目のひとつ。

「歌舞伎の演目は堅苦しい。」という方にとっては目からウロコの今回の演出についてのご紹介。

今度、一度歌舞伎を観てみようかなと思ってもらえればうれしいです。
これから観る方は「ネタばれ」ありなので、ご注意ください。

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東海道中膝栗毛はこんな舞台

実は東海道中膝栗毛はシリーズ化していて、歌舞伎ファンの間では毎回楽しみの演目でもあります。
八月納涼歌舞伎は通常昼・夜の二部制のところ三部構成になっています。

今年は第二部の演目がこの東海道中膝栗毛。

席は平日問わず即完売。
私もキャンセル待ちでやっと平日チケットを確保しました。

『東海道中膝栗毛』シリーズも今年で4回目となりましたが、今回はどんな舞台だったのでしょうか。
(ネタばれありです)

舞台演出の豪華さと見どころ

お馴染み原作は十返舎一九
猿之助&幸四郎コンビが繰り広げるドタバタコメディ。

今回の見どころはこの二人が二役演じていること

喜多さん(猿之助)と弥次さん(幸四郎)が亡くなり、メモリーとして映像が映し出されることから舞台は始まります。
当然、それは夢。

現実に戻った二人は、かご担ぎのバイトをしようとしたところ、お尋ねモノの二人と間違われ、必死で逃げます。
その時、自分たちにそっくりの盗賊に合います。そう、お尋ねものにされていたのはこの二人なのです。

その盗賊に脇差しを預かり、これをお伊勢さまに持って行ってほしいと頼まれます。
これをお伊勢様に持って行くと「夢」がかなうとのこと。

二人はお金ももらえるとあって承諾。

ここから珍道中が始まります。

度々この喜多さん・弥次さんとからむ盗賊二人。

舞台の見どころは猿之助さん、幸四郎さんの早変わり
盗賊と喜多さん・弥次さんの4人の場面は色々な工夫で入れ替わります。

笑いどころは随所にちりばめられ、普段は役者と絡むことのない義太夫まで巻き込み、客席は大爆笑。
私が観に行ったときは、かつらがはずれ、舞台上の出演者全員が笑ってしまう始末。
まるでお笑いのコントのような仕掛け満載でした。

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舞台セットも大がかりで、本物の水を使った滝の中で立ち回りなども。
あげくの果て客席に水をかけ始める始末。
(前列のお客さんは予め渡されていたビニルシートで防ぎます。それはそれで大変そうでしたがww)

最後は喜多さん・弥次さんが宙づりになって3階席から退場というしめになっていました。

個人的にはちょっとドタバタしすぎているな、というより若干盛り過ぎという感じがしましたが、全体的には笑えたし、大満足の舞台でした。

猿之助&幸四郎コンビのシリーズは2016年から今年で4回目となります。

ただし歌舞伎での初演は、もっと前で、昭和3(1928)年に木村錦花が脚色し、初世市川猿翁(当時 猿之助)と六世大谷友右衛門により歌舞伎座での公演が始まり。その時も夏芝居として大好評を得たそうです。

近年は猿之助さん自ら脚本・演出を手掛け、年間を通し特に人気の高い演目となりました。

東海道中膝栗毛

実はほとんど歌舞伎本来の演出

実は本物の水にしても早変わりにしても、宙づりにしてもすべて歌舞伎本来の演出です。
歌舞伎の演出って実は昔からとても大がかりで、卓越しているんです。

少なくても早変わりは他の現代の舞台ではなかなか見られない技術です。

「東海道四谷怪談」では戸板返しといって、戸板をひっくり返すと、裏には同一人物が衣装を変えているという早業。

また「お染の七役」では男女がすれ違いざまに入れ替わるというすごさ。

その瞬間会場は歓声とともに拍手喝さいです。

ケルンと呼ばれる宙づりは、今ほど大掛かりではありませんでしたが、江戸時代からある手法です。

また、本物の水や火を使うことも珍しくありません。

べニヤ板に描いた背景画のみで構成されるイメージの強い歌舞伎の舞台セットですが、実はかなり大がかりなのです。

ちょっと見方を変えればかなり楽しめますよ。

歌舞伎ってこんな奇想天外の演出の演目もあるんです。
今年の八月納涼歌舞伎はほぼ完売になってしまっているので、興味ある方は来年公演が決まったらぜひ行ってみてください。

東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
松本幸四郎/市川猿之助 宙乗り相勤め申し候

十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成
戸部和久 脚本
石川耕士 脚本・演出
市川猿之助 脚本・演出

喜多八/黒船風珍    猿之助
七化けお七       七之助
鎌川霧蔵        中車
弥次郎兵衛/獅子戸乱武 幸四郎
ほか

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