寄席に一度行ってみたいけれどなかなか足を運べない。
と思っていませんか?
寄席ほど伝統芸能を気の向いたときに気軽に楽しめる場所はありません。
まずは手始めに歴史ある建物で寄席の雰囲気をたっぷり味わえる新宿末廣亭に行ってみては。
楽しみ方のコツをお教えします!
寄席の演目構成を知っておく
寄席では各演目がどのような流れになっているのかざっと説明しておきましょう。
寄席では通常、昼の部と夜の部に分かれ、それぞれに「主任」と言われるトリの噺家さんがいます。
大抵はこの主任目的で行く人が多いのですが、寄席には大体昼夜それぞれ13~17人(組)の演者がいます。
それは落語だけではなく、マジックや漫談、紙切りや演芸、講談などがあります。
(プログラムで赤い字で書かれたことから「色物」とも言われます。)
演者の人数によって異なりますが、概ね昼と夜それぞれ4時間前後です。
前座さんの噺から始まり、途中「中入り」と呼ばれる10~15分休憩が入ります。
一組の持ち時間は大体15分、主任(トリ)は30分となっています。
トリ目的ではなくてもお気に入りの噺家さんや滅多に見れない演芸や紙切り、また近年伯山さんで人気の出た講談など見どころいっぱいです。
特別な規制がかからない限り、ほぼ1年中毎日公演があります。
毎月、1日~10日の上席(かみせき)、11日~20日の中席(なかせき)、21日~30(31)日の下席(しもせき)に分れていて、昼夜出演者はずべて変わります。
新宿末廣亭で寄席を楽しむ
新宿末廣亭は新宿三丁目にある情緒たっぷりの寄席です。
創業は明治ですが、現在の建物は1946年(昭和21年)に再建されたものです。
木戸銭(入場料)を払ってチケットを半券ちぎってもらい、中に入るとそこは風情ある空間が広がっています。
一階席は両脇に畳席、中央に150席ほどの椅子席があります。
混雑時には2階の畳席も解放されます。
場内は思わず写真を撮りたくなりますが、場内は「撮影禁止」です。
昼夜入れ替えをチェック
新宿末廣亭は変わった制度になっていて、特別な公演・新年の興行などを除いて「昼夜入れ替え制なし」。
これは木戸銭支払いところに掲げてあります。
これは昼の部も夜の部も通しで楽しめるというお得。
夜の部最後まで観たいけど、昼の部最初からはキツイ。
という場合はもちろん昼の部の途中から入ってもOKです。
ただ、途中入場はできても途中退場はできませんので注意してください。
また、昼の部のトリが人気だったりすると、席がなかったりします。
おススメはあらかじめ公式サイトなどで出演者と順番をチェック。
途中特に観たい・聞きたい演者がいない場合は昼の部中入り位の時間に入場。
そうすると、昼のトリと夜の部マルっと楽しめます。
もし入場の時に席がなくても、昼の部が終わった時点でいくらかの人は帰るので、席は空きます。
新宿末廣亭では席の予約はできません。
昼の部のトリが人気あると、開場1時間前以上から長い列ができることもあります。
木戸銭と割引サービス
年間で何回か木戸銭(入場料)が割引になる日があります。
一つは「寄席の日」。
毎年6月の第1月曜日で、なんと半額になります。
一般の木戸銭が3,000円なので1,500円となります。
これで昼夜通しで楽しめます。
また、夏場は浴衣や着物で行くと300円値引きになる制度があったのですが、近年は開催されていないかもしれません。
夜の部割引は18:00頃~2,500円、中入り頃からは1,500円となります。
年何回か通うという場合は「末廣亭友の会」に入ることをおススメします。
年会費1万円。3か月有効の入場券を1年間に4回送られてくるので、4回すべて行くと1回2,500円で楽しめます。
また、扇子・末廣亭名入りの手拭い・湯呑茶碗の3点のうち好みの2点がもらえます。
反対に余一会、正月期間興行、定席のうち特別企画はまた料金や時間が変わる場合もありますので事前にホームページでご確認ください。
新宿末廣亭のマナー
新宿末廣亭のマナーをあげておきます。
現在コロナ禍でのルールもあります。
・禁酒(ソフトドリンクのみOK)
・場内の撮影
★マスクの着用
★食事(お菓子なども含む)
★はコロナ禍のルールです。
本来食事をしながら演目を楽しむことも寄席の楽しみ方のひとつではあったのですが、今はガマン。そうなると今は昼夜通しではちょっとキツイかもしれないですね。
自由に飲食ができるようになったらぜひお弁当やお菓子持参で行ってください。
ただし寄席は舞台との距離も近いので音の出るものはNGです。
場合によっては一日楽しめる寄席、新宿末廣亭。ぜひ一度お運びを!
新宿末廣亭
住所:東京都新宿区新宿3-6-12
営業:昼の部 12:00~16:15
夜の部 16:30~20:30
アクセス:地下鉄丸ノ内線・新宿線新宿三丁目駅より徒歩1分
ホームページ: https://suehirotei.com/
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