新春浅草歌舞伎2023見どころ

新春浅草歌舞伎2023見どころ

出典:歌舞伎美人

市川團十郎襲名公演という歌舞伎界一大イベントで幕をおろした2022年。
2年延期されていたこともあり、大盛況でした。

新たな年はなんといっても若手役者の登竜門とも言われている浅草で行われる新春浅草歌舞伎。

今注目の若手役者もチェック!

新春浅草歌舞伎とは

通年の大歌舞伎ではどうしても出番の少ない若手中心の歌舞伎で、毎年1月に浅草公会堂で開催されます。

若手といっても、もう十分歌舞伎座で場数を踏んでいる役者ばかり。
新作歌舞伎などでも大活躍している、まさに今注目の役者中心の舞台です。

ベテラン役者では中村吉之丞・中村歌女之丞・上村吉弥がさらに華を添えます。

公演情報

公演会場:浅草公会堂
上演期間:2023年1月2日~24日(休演:9・19)
時間: 1部 11:00 2部 15:00
チケット:
1等席 9,500円
2等席 6,000円
3等席 3,000円

新春浅草歌舞伎各演目の見どころ

1部と2部の演目と見どころののご紹介です。

第一部 双蝶々曲輪日記

【配役】
南与兵衛後に南方十次兵衛 中村 隼人
濡髪長五郎 中村 橋之助
女房お早  坂東 新悟  
母お幸   上村 吉弥

【見どころ】
八段目引窓が上演されます。この演目ではお馴染みの場。

人気力士の濡髪長五郎は誤って人を殺めてしまいます。
場は濡髪の母お幸とお幸再婚相手の息子夫婦が暮らす家。
濡髪は事情があり、子供のころ養子に出されていました。

お幸は実子との再会を喜ぶ一方、お尋ねものとなっている事情を聞き驚きます。

そこへ濡髪が殺めた平岡郷左衛門の兄・平岡丹平。
さらに義理の息子十次兵衛はお上から濡髪を追うことを命じられている立場。

十次兵衛の妻お早が月の灯りに手水鉢に映った濡髪の姿に気づき、思わず引窓を締めます。
二人の息子の間で戸惑うお幸は・・・

誰もが自身より人を思う心温まる人気演目。

あらすじ含め、見どころもさらに詳しく書いていますので、ぜひこちらも参考にしてください。

歌舞伎 「双蝶々曲輪日記」見どころとあらすじ

濡髪を芝翫の長男中村橋之助、十次兵衛を歌舞伎界一のイケメンといわれる中村隼人が演じます。

第一部 男女道成寺(めおとどうじょうじ)

【配役】
白拍子桜子実は狂言師左近 坂東巳之助
白拍子花子 坂東新悟

【見どころ】
おなじみの京鹿子娘道成寺の趣向を取り入れた舞踊。
道成寺を訪ねた花子と桜子。実は桜子は男の狂言師。

娘道成寺とはちょっと異なる男女の踊り比べが展開されます。

今若手の中でも注目の二人、坂東巳之助と坂東彌十郎の長男坂東新悟がたっぷりと踊ります。

元となっている京鹿子娘道成寺のあらすじはこちらです。

> 歌舞伎 「京鹿子娘道成寺」見どころとあらすじ

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第二部 傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

【配役】
浮世又平後に土佐又平光起 中村 歌昇
女房おとく  中村 種之助
土佐修理之助 中村 莟玉
土佐将監光信 中村 吉之丞
将監北の方  中村 歌女之丞
狩野雅楽之助 尾上 松也

近松門左衛門作。
絵師・又平とおとく夫婦は、大和絵の一派、土佐派の総帥である土佐将監光信に土佐の名字を願い、師匠を訪ねます。
又平は吃音のため、なかなか思いが伝わらず、妻のおとくが懸命に願いを伝えますが却下されます。

絵師として生きていけないと夫婦は心中を決めます。
最後にと手水鉢に自画像を描く又平。すると思わぬ奇跡が起こります。

描いた自画像がどうなるのか、見どころです。

場を盛り上げてくれそうです。

第二部 連獅子(れんじし)

【配役】
狂言師右近後に親獅子の精 尾上 松也
狂言師左近後に仔獅子の精 中村 莟玉
法華の僧蓮念 中村 種之助
浄土の僧遍念 中村 歌昇

親子の獅子を表現した連獅子。
長いたてがみの振りが最大の見どころ。

親獅子を松也、子の獅子を中村梅玉の部屋子、中村莟玉(かんぎょく)が演じます。
息の合った髪振りが楽しみですね。

今が旬の若手歌舞伎役者

今回もう一度新春浅草歌舞伎に出演の若手役者をご紹介します。

中村隼人(なかむらはやと)

屋号は萬屋。キリっとした端正な顔立ちで女性にも大人気の役者。
二代目中村錦之助の長男。

新作歌舞伎や現代劇の舞台などにも出演多数。
テレビでは大河ドラマにも複数出演経験ありの勢いある役者です。

中村橋之助(なかむらはしのすけ)

屋号成駒屋。八代目中村芝翫の長男。母は三田寛子さん。
父芝翫と三代目中村福之助(弟)四代目中村歌之助(弟)の同時襲名披露は話題になりました。

坂東新悟(ばんどうしんご)

屋号は大和屋。2022年は大河ドラマでも活躍の坂東彌十郎の長男。
女方として場数をふみながら立役としても幅広く活躍です。

二代目 坂東巳之助(ばんどうみのすけ)

屋号は大和屋。十代目坂東三津五郎の長男。
立役として活躍中。新作歌舞伎「NARUTO」で主役を務めています。
日本舞踊・坂東流家元でもあります。

四代目 中村歌昇(なかむらかしょう)

屋号は播磨屋。 三代目 中村又五郎の長男。弟は初代種之助。
テレビドラマにも度々出演し、その活動の場を広げています。

中村種之助(なかむらたねのすけ)

屋号は播磨屋。中村歌昇の弟。
中村吉右衛門一門の花形で立役と女方の両方を勤めます。

中村莟玉(なかむら かんぎょく)

屋号は高砂屋。中村梅玉の部屋子※
後に正式に梅玉の養子となり、梅の莟(つぼみ)の莟玉となりました。

整った顔立ちから舞台映えします。
これからが楽しみな若手役者です。

「部屋子」とは、歌舞伎の場合、子役の時分から幹部俳優の楽屋にあずけられ、鏡台を並べて楽屋での行儀から舞台での芸など、役者として必要なことを仕込まれる立場をいいます。
※歌舞伎俳優名鑑より

12月時点で多少のチケットがあるようなので、興味ある方はぜひ足をお運びください。

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