新米の季節になりました。
新米が楽しめる時期は意外と短いので炊き方をひと工夫して新米を味わいつくしたいですね。
最近の新米は乾燥技術の向上から、さほど水加減など気にしなくても問題ないとされていますが、ちょっとしたコツで新米の旨味を最大に引き出せます。
難しいことはありません。
ただちょっと気を付けたい点もあるので、そこだけ抑えておきましょう。
新米の洗い方
最近のお米は精米技術が向上していることからあまり研がなくてもいいそうです。
ただ、一番最初に浸けた水はすぐに捨てるようにしてください。
1. 軽量した新米をボウルに入れ、できればミネラルウォーター(軟水)に浸し、1まぜしたらすぐ水を捨てます。
2. 2回目からはミネラルウォーターでなくてもOK。
水をたっぷり入れて2~3回かき混ぜたら水を捨てます。
これを3~4回水を入れ替えながら洗います。水は濁っていてOKです。
洗いすぎに注意です。
3. 洗い終わったらざるにあげます。
十分水を切ったらボウルに水を入れ、その中に洗った新米を浸けて1時間以上寝かせます。
できれば冷蔵庫に入れるとさらに甘味が増します。
米は最初の水を一番吸収するので、この水が大事。可能であれば軟水(できたら20~40mg/l)のミネラルウォーターなどを使うようにしましょう。
研ぐときは米が壊れるので米同士をこすり合わせないようにするのがコツ。
繰り返しになりますが、最近の米にはぬかはほとんどついていないので米の汚れを洗い流せばOKです。
お米は4時間くらいで飽和状態になると言われています。
元々水分量の多い新米はもう少し短くてもいいかもしれませんが、近年あまり新米も古米も炊き方に差は亡くなってきたと言われています。
なので新米の場合も最低1時間は浸水したほうがベター。
浸水することによりお米の甘味が増します。
時間がない場合は浸す水の温度が高めにすると、でんぷんを分解するアミラーゼという成分が働くので、甘みが増します。
浸水時間が長いとお米が柔らかくなりすぎるという話もありますが、それは炊き方によって変わります。
新米に限った話ではないですが、専門店などでは一晩浸水させるところもあるようです。
このひと手間でお米の甘さ・旨味がグッと変わってくるという検証もされています。
炊き方のコツ
米を洗って浸水が完了したら炊きますが、最初に炊き方のコツを抑えておきましょう。
・水をしっかり計量する。(できれば軟水で)
お米1合に対して水加減は200mlが目安です。
・十分浸水させたら一気に炊く。
・炊きあがったらそのままにせずに、すぐに底のほうからふんわりと米を混ぜる。
お米の柔らかさは浸水時間でなく、炊き方によって変わってきます。
少ししっかりとした食感が好みの方は炊くときの水の量を調整するようにしてください。
水道水は軟水なので、浄水でも十分です。
ただ地域によって異なりますが、東京・千葉などはやや硬めの軟水です。
炊飯器で新米を炊く
ポイントは十分浸水させたお米は通常モードでないほうが美味しく炊けます。
1. 米を先の手順で洗い、浸水する。(1時間以上)
2. モードは「早炊き」「お急ぎ」にするとお米がべたつかずにふっくらと炊きあがります。
もし浸水時間が不十分の場合は通常モードで炊いてください。
3. 炊きあがったらふっくらと底のほうから大きくかき混ぜます。
底の部分と上の部分をひっくり返すイメージです。
しゃもじで十字に切れ目を入れ、1ブロックごとにやるとまんべんなくひっくり返せます。
炊きあがったご飯が不味くなる原因の一つは炊きあがった状態のまま放置させること。
炊きあがってからお茶碗に盛るまでそのままにしないようにしてください。
土鍋で新米を炊く
こちらの記事で詳しく書きましたが、土鍋でご飯を炊くのはまったく難しくありません。
ただ、土鍋の場合は浸水を十分に。
2合の場合の炊き方です。
1. 土鍋にお米とお米と相応の水を入れ、蓋をして火にかけます。
中火で12分。しばらくすると沸騰して蒸気穴から蒸気が出てきます。
2. 沸騰したら強火にして1分間。少しおこげを作りたいならさらに30秒ほどたってから火を止めます。
3. 10分蒸らします。
4. 蒸らし終わったらそのままにせずに上下ひっくり返すようにさっくり混ぜます。
また蓋を締めるときは、蓋についた蒸気が水滴となってご飯に落ちないよう、ふきんかキッチンペーパーを挟んでください。
目からウロコの新米の炊き方
浸水なし、途中土鍋の蓋を開けるという驚きの炊き方をご紹介。
1. 水をはったボウルにお米を入れ、2~3回優しくかき混ぜたらすぐ水を捨てます。
2. また水を入れ、2~3回優しくかき回して水を捨てます。
この作業を2回繰り返します。
3. 新しい水をボウルに入れて15分くらい浸水します。
4. ざるにあげて完全に水気を切ります。(5分くらい)
ただし乾燥させていまうと米が割れてしまうので放置しないようにしてください。
5. 土鍋に水を切った新米と分量通りの水を入れ強火にかけます。
6. 沸騰してきたふつふつとした音がしてきたら、土鍋の蓋をとり、菜箸や木べらでくるりとかき混ぜます。
7. 弱火にして15分。再び蓋をして10分ほど蒸らして出来上がり。
8. 蓋をしたままにせず、すぐにお茶碗によそいます。
土鍋に残ったご飯はほぐしておきます。
ご飯を炊くときは絶対蓋を取るなというのが定説ですが、中には蓋を取り、かき回せることで鍋の中の熱を均等にするというやり方をする方も。
新米を買ってきたら小分けの密閉できる保存袋に小分けし、空気をぬいて冷蔵庫で保存すると劣化が防げます。
こちらも合わせてご参考ください。
> 失敗しない土鍋ご飯1合炊きのコツ
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