端午の節句、関東では柏餅を食べますね。
和菓子店でもこの時期の限定販売というところも少なくありません。
子孫繁栄の縁起物として江戸時代から親しまれてきた柏餅。
最近はスーパーなどでも販売されますが、せっかくの節句。
美味しい柏餅をいただきませんか?
柏餅の美味しいお店情報です。
端午の節句に柏餅を食べる理由
端午の節句には西日本ではちまき、東日本では柏餅を食べるといいますね。
端午の節句は菖蒲の節句から尚武(しょうぶ)から男子の出世を願う風習が生まれました。
京都では軒先に厄除けとして飾るちまきを食べる風習がありますが、東日本では江戸時代の武家で新しい葉が出るまで古い葉の落ちない柏を子孫繁栄の縁起物とし、男の子の節句に食べるようになりました。
(江戸初期までは関東もちまきが食べられていたそうです)
詳しくは最後の章で記載しました。
おススメ柏餅7選
粒あん、こしあん、みそあんなどあんこの好みは分れるところ。
さらに店舗によってその味は不思議と異なります。
私は昔ながらの素朴な柏餅が大好きです!
あなたのお好みはどの柏餅ですか?
亀屋大和(東神田)
焼き菓子や団子の美味しさに定評のある亀屋大和。
江戸時代から約300年続く老舗。
定番商品に加え、いちご大福や栗蒸し羊羹など季節限定のお菓子も大好評です。
柏餅も春の時期限定商品です。
こし(白)、つぶ(緑)、みそ(ピンク)の3種類。
特にここのみそあんが人気だそうです。
個人的には粒あん派なのでまだ食べたことはないのですがw
梅園(浅草)
餅きびを使ったあわぜんざいで有名な浅草「梅園」。
創業1854年という浅草老舗の和菓子店です。
浅草寺に続く仲見世商店街すぐ脇に位置する梅園は永井荷風の「踊り子」にも描かれ、その歴史を物語っています。
柏餅の種類はこしあん・つぶあん・みそあんの3種。
5月9日までの限定販売です。
たねや(滋賀)
京都に隣接する滋賀では端午の節句では粽を食べそうですが、ここのたねやでは端午の節句にと販売されています。近江米を使用し弾力のある生地が特徴。古代米と赤米を混ぜている生地はもっちりした食感。
東京はじめ他の地方の百貨店でも取り扱いがあります。
5月5日までの限定販売です。
本店は老舗らしい素敵なたたずまいですね。
一度足を運びたいと思います。
鈴懸(すずかけ)
福岡県のお菓子屋。
普通の柏餅はあんの種類が2~3つあるのですが、ここは生地が2種類。
かしわもちとよもぎのかしわもち。
オンライン販売していないので、県外在住の方はなかなか入手困難なのが残念ですが、東京では新宿伊勢丹や東京ミッドタウン日比谷。ああとは名古屋高島屋に販売店があります。
オンラインショップでは端午の節句用のギフトセットが販売されていますが、柏餅は日持ちの関係でオンラインショップでは取り扱いがありません。
5月上旬までの取り扱いです。
すずめや
どらやきで有名な東京池袋のすずめや。
どらやきほか、練り切り、最中など豊富な種類の和菓子を扱っています。
そのほか季節限定の商品が作られます。
柏餅は4月から5月までの販売。
5月下旬まで販売されています。
種類は粒あんの1種類のみですが、どらやきで有名なすずめやのあんは定評があります。
日曜月曜がお休みです。
喜田屋
まさに町の和菓子屋さんという喜田屋。
お団子やお饅頭がガラスケースにズラリと並びます。
東京西荻窪にある喜田屋は、地元はもちろんのこと遠方からも足を運ぶ人がいるほど人気。
みたらし団子は90円と値段も安く、ついつい色々な種類を買いたくなってしまいます。
こし餡草餅・粒餡・味噌餡などといった種類の柏餅が4月から5月上旬まで期間限定の販売。
これを目当てにするお客さんも多いといいます。
行列ができることもあるので、売り切れの場合もあるので、それはご了承ください。
自家製のちまきも人気があります。
仙太郎
有名な菓子処ですね。
ここの柏餅はこし・粒・みその3種類。
しっかりとした弾力あるお餅が多い中、仙太郎の柏餅は柔らかくもっちりとした食感です。
粒あんは生地がよもぎとなっています。
みそあんだけ販売終了日が早めなので、5月に入ってから購入したいという方はご注意くださいね。
小ぶりなので2~3個ペロリといけそうです。
主な柏餅をご紹介しましたが、お餅を柏の葉で包む素朴なお菓子なのですが、店によって個性が際立つのも事実。
期間限定販売ですが、すべて食べてみたくなります。
なんといっても縁起物。
子供の成長を願って、今年も吟味して選んでください。
柏餅の歴史
端午の節句といえば粽と柏餅。
粽はそもそも中国から伝わったもの。
紀元前の有名な詩人が陰謀により国を追われ、川に身を投げたのが5月5日。
人々は川に粽を投げ、その詩人の死を弔い、悲しんだという伝説からきたようです。
供養のもち米をれんじゅの葉で包み、龍に食べられてしまわないと邪気を払うとされている赤・青・黄・白・黒の五色の糸でしばったとことから、こいのぼりの吹き流しの色もこれになったそうです。
京都では祇園祭の際、売られる粽をこの節句にも食べるようになったことと、柏の葉の入手が昔は西の地区では難しかったことから粽を食べるようになりました。
ざっくりと西日本・東日本とされていますが、地域により異なっているようです。
余談ですが、私は東京生まれなので、「せいくらべ」の歌にある5月5日のせいくらべで「粽食べ食べ兄さんがはかってくれたせいのたけ~」の意味がよくわかっていませんでした。
(そもそもなぜ5月5日にせいくらべをするのかという意味も分らなかったのですが)
東日本では柏餅が食べられるようになったのは江戸中期ころから。
これは日本で生まれたものです。
元々柏の木は新しい芽(葉)が出るまで古い葉が落ちないことから縁起の良い木とされ、子が育つまで親が亡くならないという子孫繁栄の願いを込めて端午の節句に柏餅を食べるようになりました。
元々柏の木は「神木」とされるほど神聖な木とされています。
男の子の成長と出世を願う端午の節句。
神聖な意味をこめていただきたいですね。
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