カジュアルなおしゃれ感覚で着物を着たいなら断然木綿がおススメ。
かわいらしさ、粋、大人感すべてを兼ね備えた着物です。
でも今一ついつ着るべきか、どんな帯を合わせていいのか分らないですよね。
今年こそ木綿着物を楽しみたいという方必見です。
木綿着物とは
綿糸で織られた反物からできた着物で、風合いやデザインが豊富。
気軽に洗えるので、普段のおしゃれ着としても重宝します。
木綿といっても全国産地によってその特徴は異なり、それも木綿着物の魅力の一つ。
浴衣ほどラフすぎず、正絹着物ほど堅苦しくなく、ちょっと着物でお出かけしたいときには木綿はおススメです。
また、丈夫で着心地もよく、着付けも楽なので着物初心者には特におススメ。
着物初心者の方には、汚しそうで着物で食事がなかなかできないという残念な方もいらっしゃると聞いたことがありますが、もったいないことです。木綿着物なら家でも洗えますので、どんどん楽しんでください。
【木綿着物のメリット】
- 着やすい
- 吸水性がある
- 肌ざわりが良い
- デザインが豊富
- 手軽に洗える
- 値段が手頃
【デメリット】
- しわになりやすい
- 一回濡れると乾きにくい
- 色落ちしやすい
木綿着物を着れる季節
木綿は裏をつけず、単仕立てにします。
そのため、夏しか着られないと思う方もいらっしゃいますが、反対に盛夏以外の季節いつでも着ることができます。
生地によって厚さも異なるので、その反物の厚さによって着る時期を決めるといいでしょう。
春夏は薄めで色も軽めのもの、秋冬は少しダーク系なカラーのほっこり感のでるものなどがおススメですが、中間色なら盛夏以外のシーズン楽しめます。
冬、寒いと感じたらインナーで工夫を。
着て行くところはデニムやワンピースなどで出かけるところといえばイメージしやすいでしょうか。
友達と街をブラっとしたり、カフェなどでランチしたり。
美術館などもいいかもしれませんね。
寄席などにもおススメ。
ちょっと高価なレストランでの食事会やホテルでの同窓会、歌舞伎などにはちょっとTPO的に合いません。
木綿着物の帯合わせ
木綿着物は帯合わせは注意が必要です。
普段の正絹着物に合わせると格が合わない場合もあります。
木綿着物に合うのはカジュアル目な八寸帯や半幅帯。
ジャワ更紗や紅型、博多帯などが格的にも良く合います。
普段着感覚でラフな感じで楽しみたいなら兵児帯もいいかもしれません。
結び方次第では粋になり、格好いいですよ。
金銀糸が織り込まれた帯は格が合いません。
木綿着物は長襦袢もちょっと遊べるのでおしゃれ幅もグッと広がります。
(格の高い着物は基本半襟も白、長襦袢も無地系を合わせます)
日本の代表的木綿
伊勢木綿など、産地の名前の付いた木綿と「絣(かすり)」という名のついた木綿があります。
また、「しじら」という麻の小千谷縮にも似たシボがある木綿もあります。
意外とバリエーション豊かな木綿。
ものによっては、正絹よりも高価なものもあるくらいです。
綿という身近な素材の着物ですが、けっこう奥は深いですね。
会津木綿
福島県会津地方で織られている木綿。
厚手で、濃厚な色合いのものが多いので、秋冬におススメ。
縞柄が多く、厚手ながらしなやかでバリエーションも豊富。
丈夫で温かみのある会津木綿。
価格帯も比較的リーズナブルでおススメの木綿です。
伊勢木綿
三重県津市で織られている木綿。
弱撚糸という撚りの少ない糸で織るため、ふっくらとした柔らかさが特徴。
木綿でありながら、しわになりにくいのもうれしいですね。
縞や格子などデザインバリエーションも豊富なのできっとお気に入りが見つかるはず。
久留米絣(くるめかすり)
福岡県久留米地方で織られている木綿。
絣とは、一部に別染めした糸を織り込むもので、そこがかすれたようにみえることからその名が浸けられたと言います。
ほっこりした風合いが特徴で、肌触りがよく、洗うほどに絣の見え方もくっきりしてくるので経年変化の楽しめる着物。
弓浜絣(ゆみはまがすり)
鳥取県米子市・境港市で織られる木綿。
藍と白のコントラストが美しく、植物など身近なものをモチーフにした絵柄が多いのが特徴です。
比較的しっかりとした風合いの木綿。
そのほか、片貝木綿(かたがいもめん)・伊予絣(いよがすり)・松阪木綿(まつざかもめん)など日本全国には様々な木綿の産地があります。
産地によって特徴は様々。
色々調べてみると面白いですね。
木綿着物は呉服屋さんでも取り扱いが少ないので、伝統工芸展などのイベントをチェックしてみてください。
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