面倒な着物の半襟つけ!もう縫わない

着物の半衿の縫わない付け替え法

着物を着るのがおっくうになる一番の要因。
「衿を付けるのが面倒。」

これはどんなに着物に慣れている人でも共通の悩み。

初心者の方には「?」となりますね。

着物の衿のカンタン縫わない方法とは。

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【初心者の方へ】半襟(はんえり)って何?

これは着物を着始める方全員が戸惑いますね。

着物を着るときに必ず下準備にあがる

「衿をつける」

着物の着姿を見ると分かると思いますが、着物の衿もとに重なっているように少し出ている部分が「衿」です。
正しくは「半襟」と言います。

これは着物本体につけるものでなく、長襦袢につけるものです。

洋服でもそうですが、衿って結構汚れますよね。
カンタンに洗えない絹の長襦袢や着物の衿周りの汚れ防止になります。

また、デザインや色の種類も豊富で着物のワンポイントコーデにも一役かう存在です。
ちなみに茶席やフォーマルの場では白が基本です。

その半襟。
汚れたら付け替えが必要なのです。

絹の衿は洗えないので新しいものに取り換え、洗えるものは取り外して洗ってからまた付けます。

この作業が着物愛好家でもおっくうな作業。
そこで今回は縫わなくても付けられるカンタン衿の付け方を見て行きます。

縫うのは面倒という方のための半襟の付け替え技

【両面テープ】

最近は衿付け用の両面テープも市販されるほど定番になりつつあるこの方法。
手順を追って行きます。

1. 長襦袢の表側を上にし机(台)の上に広げます。

2. 衿をしごいてしわをのばします。

3. 襦袢の衿のきわ(襦袢の身頃との境目)に両面テープを貼っていきます。
 両面テープは衿付け専用のものでなくてもOKです。

4. 両面テープは端から貼っていき、中心(背縫いのところ)で一旦切ります。
 また反対の端から貼っていき、中心で切ります。

5. 中心のところの粘着防止の紙を少しはがし、端を少し折り込んだ半襟の中心を合わせます。

6. 粘着防止の紙を少しずつはがしながら、さらに半襟にシワがよらないようのばしのばし貼りつけていきます。
 ところどころ半衿と襦袢がずれないようクリップなどで止めるとやりやすいです。

7. 半分終わったらもう半分貼り付けます。

8. 襦袢をひっくり返し、内側が上になるよう机(台)の上に広げます。

9. 襦袢の衿のきわ(襦袢の身頃との境目)に両面テープを貼っていきます。

10. 半衿を巻き込みのばしながら内側も貼りつけていきます。

※両面テープは粘着力が強いので、はがした後にベタつきが残ったりすることも。
 ニチバンの「ナイスタック」という文具では定番の両面テープが使いやすいという話もあります。
 衿つけ専用の両面テープも高いうえにベタつきが残るという声もよく聞きます。
 どちらにしても両面テープの場合、あまり長い期間付けっぱなしにしない方が襦袢を傷めません。

【安全ピン】

襦袢の衿を半衿で包み、外側から内側も一緒に安全ピンでとめていきます。
止める箇所は中心からはずした箇所を数カ所。
内側の中心付近は見えてしまうので止めません。
衿が浮かないよう、ピンとはって止めてください。

【ヘアピン】

安全ピンよりは少し不安定ですが、手間はさほどかかりません。

1. 少し内側に折り込んだ半襟の中心にピンを指します。

2. 半衿にさしたピンを長襦袢の外側の衿にそのまま差し込みます。
 
3. 同じ要領で中心より少し離した箇所に数カ所差し込んでいきます。

4. 半衿を内側に巻き込んだら中心より左右10センチくらいを避けて同じようにピンを半衿と一緒に襦袢の衿にさし込んでいってください。

縫わない分、時間はかかりませんがよほどうまくやらないと仕上げにかなり影響がでてきます。
シワになったり半衿がたるんだり浮いたりしないよう、ピンと張って作業するようにしてください。

もっとカンタンに仕上げもキレイになる方法はないのでしょうか。

【キット】

着物の便利キットは続々あります。

たった3分で付け替え可能というキットも。
これなら白い半襟をつけて、たまにおしゃれ半襟を付けたいというときに便利。

付属のピンでとめるだけです。

ただ、すでについている半襟にピンを差し込むので、土台の半襟は縫い付けておく必要はあります。

詳しくはこちら
> かんたん半襟

長襦袢をカスタマイズする

衿がファスナーやワンタッチのテープなどで脱着可能な長襦袢も最近では市販されていますが、手持ちの長襦袢を同じようにカスタマイズできます。

半衿は縫いつけるのが当然という時代は終わり。
それだけ半衿の付け替えというのは、着物を着る人にとって手間なものなんですね。

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洗える長襦袢なら付け替え不要

そもそも衿を付け替えなくてはならないのは、絹の長襦袢が洗えないから。
洗える長襦袢ならそのまま洗えます。衿の汚れが気になったら衿をつけたまま部分洗いもOK。
(絹の半衿の場合は洗えません)

最近では東レのシルックや先に紹介したき楽っくなど、正絹の風合いをもったポリエステルや衿や袖のみ絹にできる襦袢など様々な便利商品がでています。

正絹を使用したいのは袖だけ。
長襦袢本体すべてが正絹である必要はまったくありません。

ただ、正絹の長襦袢は静電気が起こりにくいので冬場はおススメ。
季節に応じて使い分けるのがいいかもしれません。

正絹の長襦袢だけは半襟の付け替えは必要になりますが、、、。

半衿は毎回付け替える必要はない

そもそも半衿はよほど汚れないかぎり毎回付け替える必要はありません。
中には着物にあわせてお洒落衿と言われる柄のはいったものを付け替える方もいますが、白であればオールマーティに使用できます。

ちょっと気になる部分はリグロイン(ベンジン)を含ませた布でトントンと叩くようにし、あとはハンガーにかけて乾かせばOK。
しっかりとついてしまった汚れは取り外して一晩洗濯用洗剤を溶かした水に浸け、せっけんで洗います。歯ブラシなどで軽くこすると良く落ちます。
あとはしっかりすすいでください。
干すときはしっかりしわをのばし、乾いてからアイロンをかけてください。

着物をもっと気軽に楽しむために面倒な手間は少しでも減らしたいですね。
特に現代では昔にはなかった便利グッズや方法が多種出てきています。
うまく利用して着物を楽しんでください。

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