酉の市の時期になると「今年も終わりだな。」と思う方も多いはず。
商売やっている人の行事でしょ、と思ったら大間違い。
賑やかで混雑必須。
でも酉の市は福をいっぱいいただけるチャンス。
熊手だけでない福めぐりポイント。
今年は福をいただきにおとりさまへGO!
浅草酉の市の概要
江戸三大酉の市は浅草「鳳神社」、府中「大國魂神社」、新宿「花園神社」と言われています。
特に「浅草・酉の市」は、隣り合う鷲神社と長国寺、両方の「おとりさま」の福をいただける演技の良いスポットでもあります。
商売繁盛の縁起物の熊手ということから商売をやっている人のお祭りと言うイメージがありますが、決してそうではありません。
熊手の意味は運を「かっ込む」、福を「はき込む」。
開運招福・商売繁盛を願った縁起物です。
だからこそ自営業の方でなくても酉の市にはみんな足を運び、賑わうのです。
混雑は避けられない
酉の市が始まるのは日付が変わった瞬間です。
そう、夜中0時に始まるのです。
「そんな夜中に熊手買いに行く人なんてどのくらいいるの?」
と思うかもしれませんが、神社が開門する前から長蛇の列。
みんなこのおとりさまを待ちわびていたのです。
とくに浅草の酉の市は終日(0:00~24:00)行われますが、混雑は必須です。
ただ比較的朝方はすくようです。
(電車のない時間帯ですからね)
一番酉の市ならではの情緒が味わえるのが夕方から夜。
提灯に灯りが入り、熊手の屋台からは一層威勢の良い掛け声が飛び交います。
日程:2019年11月8日(金)、11月20日(水)
時間:開始:00:00 終了:24:00
※酉の日深夜0時~翌日深夜0時(まるまる24時間開催)
アクセス:
都営バス竜泉バス停下車徒歩2分
地下鉄日比谷線「三ノ輪」駅下車徒歩9分
「入谷」駅3番出口下車徒歩7分
つくばエクスプレス「浅草」駅下車徒歩8分
福をめぐる歩き方
さて、では初めての方向けの酉の市の歩き方です。
せっかくならいただける福はすべていただいて帰ってくださいね。
「福めぐり」の歩き方です。
長国寺から入場
浅草方面からはすごい行列ができます。
これは鳳神社の参拝の行列。
東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅からは徒歩10分くらい。
鳳神社でなく、長国寺からの入場がおススメです。
長国寺と鳳神社は中でつながっています。
並んでいる人も他の人にならって自然に行列に加わっている感じなので、それに惑わされず、まずは入ってください。
運よく0:00に入れたら鷲妙見大菩薩を安置する厨子のとびらを開く、ご開帳の法要。本堂前に多くの参詣者を集めて開運招福を祈る大祈祷が始まります。15分程くらいで終わりますので0:00に入ることが必須です。
ご祈祷が終わると熊手商の音頭で、待ちに待った参詣者全員で開運手締めが行われます。
こうして本格的に酉の市は始まります。
さて、ご開帳に間に合わなくても福はいただけます。
長国寺に入ったらまず香炉で煙を身体にまとい、まっすぐ本堂へ向かいます。
本堂正面の開運鈴と二本の紅白の太い鷲妙見お手綱は、五色の紐で本堂の「鷲妙見大菩薩」に直接つながっていると言われています。
また、お守り受け所のところの紅白の鷲妙見お手綱、七福鈴も同じく直接おとりさまにつながっているとされています。
お手綱をしっかりと握りしめて、おとりさまのご利益をいただいてくださいね。
にぎった福は「にぎり福」と呼ばれています。
長国寺から鳳神社へ向います。
ココあたりが一番熊手商さんが密集しているエリアです。
あ、忘れていました。
長国寺のロビーをのぞくと天井につくくらいの大熊手があります。
こちらもお見逃しなく!
鷲神社の社前で鈴を振り、しっかりご利益をお願いしてください。
ただし混雑していると、鈴をふるにはやはりこのルートでは難しいので浅草方面から鳳神社の鳥居から入ってください。
酉の市特別祈願
鳳神社と長国寺でそれぞれ酉の市限定の特別祈願が行われます。
私はお願いしたことないのですが、一度はお願いしたいと思っています。
鷲妙見大菩薩が開帳している間、特別なご加護をいただくご祈願を午前2:00~午前9:00をのぞく終日行われています。
ご祈願のあと参詣者は客殿で、赤飯と煮しめの軽いふるまいがいただけます。申し込み:酉の市開催時の本堂入口受付にて
受付時間:酉の市前日深夜23:30~当日23:20まで
(ただし当日深夜2:00~朝9:00を除く)
冥加料:5,000円~
問い合せ:03-3872-1667(酉の寺長國寺)
ぜひ買たい縁起物
本殿左側にはさまざまな開運のお守りやお札が売られています。
熊手はなかなか手が出せないと言う方も縁起物はぜひ買いたいですよね。
◆熊手
大小さまざまの熊手が売られています。
毎年少しずつ大きくしていくのが習わしと言いますが、それも最近では難しいですね。
熊手に値札はありません。
お店の方に聞いてください。
その値段から少し値切るのが醍醐味。
値が決まったところで、値切る前の金額をお支払い。お釣りを「ご祝儀」として熊手屋さんに払うのが通とされています。
江戸っ子はしゃれが大好き。
「買った(勝った)」「まけた(負けた)」と言葉遊びです。
楽しんだら「ありがとう」と気持ちを込め、「ご祝儀」を渡します。
最近は常連さんくらいしかやらないかもしれませんが、値切り交渉で熊手商さんと楽しんだら、ちょっとした心意気(粋)を見せてみてはどうでしょうか。
ある程度の大きさのものから三本締めの手締めをしてくれます。
◆かっこめ熊手守り
浅草酉の寺では、江戸時代から開運招福のお守りとして、たわわに実る稲穂を付けた、小さな竹の熊手「かっこめ熊手守り」。
小さく部屋に飾るにちょうどよい大きさです。
自分でどれにするか選び、選ぶと縁起かつぎに火打石でカチカチと切火(きりび)を切ってくれます。
長国寺の本殿横でいただけます。
◆にぎり福
開運鈴と二本の紅白の太い鷲妙見お手綱をしっかりつかむと「にぎり福」がいただけますが。
その名のお菓子が本殿横で売られています。
◆頭の芋
農産物土産だった唐の芋を「頭(かしら)の芋」
食べると人の頭になれると洒落て開運出世の縁起物にした洒落好きの江戸っ子らしい発想ですね。
笹竹に芋を通して売られていたそうですが、今ではひと山で売られています。
鳳神社鳥居入ってすぐ左。
今やこの1件のみの取り扱いです。
◆切山椒
江戸時代から続くお菓子です。
上新粉に砂糖と山椒の粉を加えて搗いて薄く延ばして短冊形に切った餅菓子。
山椒の香りする軟らかいお菓子で、こちらも縁起モノとされています。
「なでおかめ」と呼ばれ、ご利益は以下のように言われています。
おでこをなでれば賢くなり
目をなでれば先見の明が効き
鼻をなでれば金運がつく
向かって右の頬をなでれば恋愛成就
左の頬をなでれば健康に
口をなでれば災いを防ぎ
顎(あご)から時計回りになでれば物事が丸く収まると云う
もし酉の市を逃したら、諦めずに鳳神社へ福をいただきに行ってみては?
酉の市の歴史
酉の市(とりのいち)は、毎年11月に行われる「来る年の幸を願う」江戸時代から続く縁起市です。
正式には「酉の祭(トリノマチ)」と言います。
現在の足立区花畑にある大鷲神社が発祥で、花又村を「本の酉」、千住にある勝専寺(赤門寺)を「中の酉」、浅草の鷲大明神を「新の酉」としていました。
現在では浅草の新の酉が残り、他府中「大國魂神社」、新宿「花園神社」を始め関東周辺各神社で行われるようになっていますが、江戸時代から続くのは大鷲神社、鳳神社の2つのみです。
もう400年近く続く貴重なお祭り。
江戸情緒たっぷりの雰囲気を味わいにぜひ足を運んでみてください。
屋台もズラリと並んでいるのもテンションあがりますよ♪
コメント