酉の市と聞くと「あ~もう年末か」と思います。
江戸時代から続くこの行事もここ2年の新型コロナウィルスの感染予防によりかなり制限された開催となりました。
2021年も規制はあるものの、中止にはなりません。
規制ある中でも楽しみたい2021年東京とその近郊の主な酉の市の歩き方です。
2021年の酉の市
2021年の酉の市は
11月9日(火)
11月21日(日)
の二の酉です。
ご存じかと思いますが、年によっては三の酉までありますが、2021年は二の酉まで。
三の酉がある年は火事が多いという言い伝えがありますが、実はこれは実際事例があったわけではなく、その昔昔浅草の酉の市に寄った後に旦那衆が吉原に立ち寄ることが多かったため、ひと月に三回も遊郭に行かれては困ると思った妻たちが流したデマからはじまったそうです。
現代は現代で三の酉ならではの楽しみもあるのですが、それはお楽しみにしておいてください。
酉の市は当然「酉の日」に行われるので日は決まっていますが、開催時間は社寺によって異なります。
「酉の日」とは、十二支を暦に当てはめたもの。
つまり、酉の日は毎月12日ごとにあります。
そもそも酉の市とは
お馴染みの「福を掃き込む、かきこむ」ということから熊手が売られるお祭りです。
酉の市の始まりは江戸時代。
神道と仏教で由来となる解釈は異なり、諸説あります。
現在の東京都足立区の大鷲神社(鷲大明神)近辺の農民が収穫を祝い、トリを奉納したことが始まり。
日本武尊が大鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが11月の酉の日武具の熊手を立て掛けたことから始まったといいます。
また、江戸時代に今の酉の市が始まったとされていますが、元々は静岡浜松で行われており、徳川家康が江戸に入ったと同時に関東に伝わったという説も。
江戸時代後期には酉の市は浅草の鷲神社が栄え、今では日本三大酉の市のひとつにあげられ、中でも一番の人手で賑わう酉の市開催寺社となりました。
三大酉の市は鳳神社(東京浅草)・花園神社(東京新宿)・大國魂神社(東京府中市)となっています。
関東主な酉の市
酉の市はすべての社寺で開催されるわけではありませんが、随所で行われます。
中でも特に有名な酉の市をご紹介します。
中でも浅草の鳳神社の酉の市は毎年夜通しで賑わいます。
大鷲神社酉の市(東京都足立区)
酉の市発祥の神社。
江戸時代はその参拝者があまりにも多く千住大橋が下がる程とも言われたほど。
日本武尊(やまとたけるのみこと)が祀られている由緒ある神社で。
酉の市では熊手ほか、かっこめや開運扇も授与されています。
時間:午前0:00から午後24:00まで
アクセス:つくばエクスプレス「六町駅」東武バス「花畑六丁目」下車 徒歩8分
鷲神社酉の市(東京都台東区)
東京で酉の市といえばここ!と言われるほど盛況な酉の市。
熊手店約150店舗・露天約750店・毎年70万人~80万人の人出となっています。
昼夜通して長い列ができ、境内は売り込みの熊手屋さんの声や三拍子など大賑わい。
午前0:00の一番太鼓が鳴ると同時に神社より授与する熊手御守(かっこめ)を最初に求めると先着3名に24金・純金小判根付けがいただけます。
コロナ禍で設置されるかどうかわかりませんが、「なでおかめ」の面をなでると顔の各場所により違うご利益があるとされています。
目をなでれば先見の明が効き
鼻をなでれば金運がつく
向かって右の頬をなでれば恋愛成就
左の頬をなでれば健康に
口をなでれば災いを防ぎ
顎(あご)から時計回りになでれば物事が丸く収まると云う
と言われていますが、最近では撮影スポットになっているようです。
こちらもぜひ参考にしてください。
> 浅草酉の市 福をめぐる歩き方
時間:午前0:00から午後24:00まで
アクセス:
地下鉄日比谷線 入谷駅北口3番出口より徒歩約7分
つくばエクスプレス 浅草駅より徒歩約8分
長國寺酉の市(東京都台東区)
鳳神社のお隣。
鳳神社の入口が行列になっているのであれば、長國寺側から並んだほうが比較的早く中に入れます。
実は中に入ると鳳神社とはつながっているので、人ごみの中をうまくすり抜けて行けば鳳神社側へも行けます。
三ノ輪駅からのほうが少し近いかもしれません。
アクセス:
地下鉄日比谷線 入谷駅・三ノ輪駅より 徒歩約10分
都営バス竜泉バス停より 徒歩約2分
花園神社酉の市(東京都新宿区)
新宿という立地や、見え物小屋など珍しい出し物もあることから毎年人手は60万人を超え、日本三大酉の市にも数えられています。
客層も近くの飲食店の方が多いのか、夜商売風の方も多くこれは浅草酉の市とはちょっと違うところかもしれません。
ズラリと囲まれた提灯は灯りがともると一層お祭りの雰囲気が際立ちます。
立地的なこともありますが、昼間はちょっとさみしいくらい静かですね。
ゆっくり見たい方は昼の時間がねらい目です。
アクセス:
東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線 新宿三丁目駅 徒歩3分
JR新宿駅 徒歩8分
東京メトロ副都心線 都営大江戸線 東新宿駅 徒歩8分
大國魂神社酉の市(東京都府中市)
こちらも三大酉の市のひとつ、府中市にある大國魂神社の酉の市。
大國魂大神[おおくにたまのおおかみ]を武蔵国の守り神としてお祀りした神社で、由緒ある神社です。
都心から少し離れた場所で開催される酉の市は地元の人々中心に、長年盛り上げてきました。
開運や縁結びのご利益があるとされ、地元住人ほか遠方からの参拝客も多いと聞きます。
2021年の時間はまだ未発表。
アクセス:
京王線 府中駅南口から徒歩5分
JR南武線・武蔵野線 府中本町駅から徒歩5分
鷲宮神社酉の市(埼玉県久喜市)
関東最古の神社と言われ、鷲宮催馬楽神楽などの重要文化財とされている行事なども行われる鷲宮神社。
ただ、注意したいのはここの酉の市は11月でなく12月に行われます。
日程はまだ未発表です。
2021年12月酉の日は4日・15日・27日ですが、この通りになると三の酉まであることになります。
詳細は鷲宮神社のホームページにてご確認ください。
アクセス:東武伊勢崎線鷲宮駅徒歩8分
金刀比羅大鷲神社酉の市(神奈川県横浜市)
横浜の酉の市といえば、金刀比羅大鷲神社(ことひらおおとりじんじゃ)。
なんと、この金刀比羅大鷲神社の酉の市は横浜市の無形民俗文化財に登録されています。
熊手やお守りを授与し、希望すれば「熊手祓い」という特殊祈願をしていただけます。
アクセス:横浜市営地下鉄 阪東橋駅より 徒歩5分
2021年酉の市の傾向とマナー
2020年、新型コロナの感染拡大防止のため、酉の市の楽しみでもある露店はすべて中止となり、境内に入る人数制限・検温・手指の消毒など徹底され開催となりました。
中止にならなかっただけ良かったとも思いますが、やはり盛り上がりには欠けていたようです。
2021年もおそらくその状況を継続と報告されていますが、10月時点でかなり感染者も減っていますが先のことはわかりません。
実際、今年の酉の市情報をホームページで詳細発表している寺社は少なく、正直様子見というとこなのかと思います。
騒がず、近辺で買い込んだもので路上飲みなどしないようにしてください。
酉の市は福をいただきにいくお祭りです。
いただいた福をその辺にポイっとしないように。
また、人数制限や検温が実施されると入場までにかなりの時間がかかることが見込まれます。
十分余裕をもって出かけるようにしてください。
また、新型コロナウイルス感染状況により急遽中止もあり得ます。
事前に各神社のホームページをチェックしてください。
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