うちわの種類によって涼が違う?!

うちわによって涼が違う?!

冷房の電気代が気になる季節。
ちょっとエアコンを止めてうちわで涼を感じてみてはどうでしょうか。

「うちわなんて涼しくない!」

と思いますか?

実はうちわの種類によってはパタパタと仰がなくても涼しいんです。
今回、涼しく感じるあおぎ方も一緒にお教えしちゃいます!

日本には驚くほど美しいうちわも。
一度は使ってみたいうちわ特集です。

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日本三大うちわ

実はうちわは伝統工芸品となっている地域もあるほど。
そして、以下が日本三大うちわとされています。

  • 京うちわ(京都府)
  • 丸亀うちわ(香川県)
  • 房州うちわ(千葉県)

それぞれどんなうちわなのでしょうか。

京うちわ

歴史古い京うちわは京都の伝統工芸のひとつ。
その昔「都うちわ」と呼ばれ、宮廷で愛されてきました。

その絵柄の美しさは元々名工狩野派や土佐派といった絵師が絵を描いていたことも影響を受けているのかもしれません。。

涼を呼ぶだけでなく飾る楽しみもあるうちわです。
形もデザインも豊富なので、数種持ちたいうちわです。

丸亀うちわ

香川県丸亀市周辺で作られているうちわです。

「伊予竹に土佐紙貼りてあわ(阿波)ぐれば讃岐うちわで至極(四国)涼しい」と言われているほど四国近隣ですべて材料を調達。
丸亀うちわの国内シェアは9割しめるほど。手作業で生産しているにも関わらず、年間で1億本もの生産量を誇ります。
仰ぎやすい形状で、デザインも豊富なのが特徴です。

房州うちわ

千葉県の伝統的工芸品でもある房州うちわ。
歴史は江戸時代から。

大正末期、南房総は漁師の町であったため、その奥さんたちが内職していたことから発展したといいます。
デザインはモダンで近代的。
親しみやすい絵柄が多いように思います。

この三大うちわのほかにも日本には数々のうちわ産地があります。
個性は各産地それぞれにあります。
他産地のうちわは最後にご紹介しますね。

エコで涼をよぶ うちわの効果的なあおぎ方

うちわはむやみにあおげば涼しいというわけでなく、むしろ手が疲れるだけです。
見た目にもちょっと悪いですよね。

涼しく感じるうちわの仰ぎ方のコツとマナーです。

涼しく感じるあおぎ方は以下です。

・大きくゆっくりあおぐ
・下から上へ上下にあおぐ

バタバタと細かくあおぐと空気を十分送り出せません。
涼しい空気は下にたまりがちなので、下から上へゆっくりと十分空気を捕まえて自分の方に風を送るイメージです。

うちわはあくまでカジュアルな涼対策。
公式な場や目上の人の前では使用を控えたほうがいいでしょう。

また、この仰ぎ方であまり風を感じないという方はうちわそのものに問題があるのかもしれません。
うちわはあおぐことにより

実はうちわの構造によって驚くほど風の量が異なります。

涼しいうちわの条件

よくノベルティなどで無料でもらえる骨がプラスチック性のうちわ。
軽くて手軽ですが、正直産地で作られているような竹の骨のものに比べると、送り出す空気の量はかなり少ないです。
送り出す空気の量が少ないということは、感じる風の量が違うということ。

その理由は骨のしなやかさ。
竹や木に比べるとプラスチックは柔らかいですよね。

あおぐとき、骨がしなってしまうため、空気が逃げてしまうのです。
竹や木だとしなりが少ないのでしっかり空気をつかみ、風を送ることができます。

そのため、構造のしっかりしたうちわは少しの動きで涼しいと言われています。

プラスチックのものより重いですが、少しあおぐだけでいいので、疲れを感じるようなことはありません。
もちろん、竹製の骨組みのうちわのほうが涼しいというのは個人差はあるかもしれませんが、理屈的には納得できますよね。

厚紙のようなしなりにくい紙と、コピー用紙のような柔らかい紙とで、あおぐとどちらが風を感じるか、とイメージすると分かりやすいかと思います。

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日本の美しいうちわ

日本にはこんなに美しくてあおぐと涼しいうちわがあるんですね。

水うちわ

岐阜県で作られている水うちわです。

美濃和紙をつかった透明感のあるきれいなうちわで、水につけてあおいで涼をとることからその名がついたといわれています。(諸説あり)
美濃和紙に天然ニスにより防水効果をほどこしていますので、水につけても大丈夫なことは確かです。
見た目にも涼し気なうちわなので、飾っても楽しめます。

水うちわについて詳しくはこちらもご覧ください。

> 見た目も涼し気 水うちわの魅力

茄子団扇

三重県津市で作られているうちわ。津市の伝統工芸品に指定されています。
津藩の藩士がなすび型のうちわを作り始めたのが始まりと言われています。

将軍への献上品として作られていましたが、本職の職人が作っていなかったため生産量は少なく、発展することもなく昭和に一度は生産が途絶えました。

その後復活を求める声があがり、今となっては専業の職人が生産を続けています。
やがて津市の伝統工芸となりました。

奈良団扇

1,300年前の歴史がある奈良団扇。
一般的に柄が細長く、扇面は美しい透かし彫りが施されているうちわ。

透かし彫りされているのは飾り用で、正倉院の文様などが施されているものが多いのも特徴です。

透かし彫りになっていない、あおぐためのうちわももちろんあります。

見た目のフォルムがとにかく美しい印象の風情あるうちわと言えます。

来民団扇

熊本県で作られているうちわ。
扇面の和紙に柿渋を塗り重ねた、独特の風合いをもつうちわ。

だんだんとその柿渋の風合いが変わるため、使うほどに深みのあるツヤが出てきています。
柿渋は昔のニスの役目をしていた塗料。経年変化を楽しめる、丈夫で風情もたっぷり楽しめるうちわです。

このほか、日本にはまだまだうちわの産地があり、電気機器で涼をとる現在になってもなお生産され続けています。それは今なお、うちわは日本人にとって身近なアイテムである証拠。

ちょっと高価なものもありますが、この夏ひとつ思い切って試してみるものいいかもしれませんね。

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