ひと昔前は浴衣というと女性の夏のお祭りの定番お出かけ着となっていましたが、大分男性浴衣姿も見かけるようになりました。
男性が粋に浴衣を着こなすのは恰好いいですよね。
そんな浴衣を着こなす男性を見て、一度は着てみたいけどそもそもどんな基準で選んでいいのか分らないというメンズ必見。
サイズは?選ぶポイントは?浴衣と帯のほか何を用意すればよい?
などなど。
浴衣は夏になってから購入するのでは遅すぎます。
今年の夏こそという方、ぜひ今すぐ一読ください。
男性浴衣選ぶポイント
男性の浴衣選びは女性とは異なります。
安易に選んでしまうと、なんか不格好になってしまう可能性も。
和服はデザインの好みだけで選ぶと失敗します。
しっかりチェックポイントを確認していきましょう。
抑えるべきポイントは以下3点。
- サイズ
- 素材
- 色・柄
ひとつずつみていきます。
サイズ
和服にあまり馴染みのない方はいまひとつピンとこないかもしれませんが、和服は洋服より実はサイズが重要。
理由は着方にあります。
洋服のように重ね着したり、裾をロールアップしたりなどアレンジができないため、体にサイズがあっていないとどこか残念な印象に。
特に男性は女性のようにおはしょり(ウエスト部の折り返し)を作らないので、裾の長さはどうしても身長にあっている必要が出てきます。
まずは店員にサイズを測ってもらいましょう。
誂えの場合は必ず寸法を測りますが、プレタ(既製品)の場合はサイズ展開されているので、採寸したものに一番近いものを選びます。
採寸は主に裄(ゆき)と身丈。
首の後ろの付け根ぐりぐりとした骨から肩→そこから腕を斜め下にしてちょうど手首のぐりぐりまでの寸法を足して裄を出します。
身丈はやはり首の後ろのぐりぐりから足首くるぶしくらいまでを採寸。
身長マイナス28cmくらいが目安です。
ただし身体がふくよかな方は体の厚み分取られるので、28cmマイナスだとかなり丈が短くなってしまう可能性があります。
ちょっとだけ短く・長くするだけで印象が変わるので、誂えする場合はよく店員さんと相談して決めてください。
プレタの場合は、概ね後からサイズ調整は難しいので必ず試着して決めてください。
素材
浴衣の素材はほとんどが綿ですが、中には麻などもあります。
最近は化繊が混紡している浴衣もあり、近年猛暑の夏でも少しでも快適に浴衣を着るため、少しひんやりする素材などもでています。
ここはもう好みになりますが、麻はおなじみしわになりやすく、慣れないうちは少しごわつく感じがします。ただ、風通しがいいので綿より涼しく、汗をかいてもすぐ乾くので暑がりの方に向いている素材です。
綿と麻のいいとこどりで、綿麻という混紡のものもあるので、それを探してもいいかもしれませんね。
プレタ(既製品)のものは比較的綿が多いように思います。
色・柄
男性用の浴衣は女性のものほど多彩ではなく、藍・グレー・黒などが定番。
古典柄はちょっと粋に見えますが、意外と似合う・似合わないがはっきりします。
無難なのは縞など。
小柄で細身の方はあまり大柄でないほうが似合います。
また白地もけっこう難しいので、試着したり、実際反物を体に当てて見え方をチェックしてください。
既製品の場合の選び方
既製品で買われる方がほとんどかと思います。
既製品はもちろん手軽ですし、お誂えより割安です。
サイズがあいさえすれば、既製品のほうが手軽ですね。
ただし繰り返しになりますが、必ず試着してくださいね。
和服はこれならいけるだろうと思っていても意外と似合わない場合もあるので、気軽にネットショップなどで購入せずに、まずは呉服店や百貨店呉服売り場などでサイズと似合う柄・色を試してください。
サイズのあうものがない場合、不格好になってしまうのでそこは反物から誂えることをおススメします。
身丈や裄が短くなったり、ふくよかな方は身幅が足らずに歩いたり座ったりすると前がはだけてきてしまいます。
和服は右側の身頃の上に左身頃を重ねて帯で締めます。
その重なり方が少なく、左身頃の端が体の幅より中心よりになっていると、動いているうちにはだけてきてしまいますので注意です。
お誂えの場合
呉服店などに反物があるので実際当ててみて決めていきます。
自分のサイズで仕立てるのでしっくりきます。
もちろん、着姿にも差がでます。
縞や格子など幾何学的な柄はそんなに影響ないですが、もし絵柄などの反物を選んだ場合は、メインの柄をどのようにもってくるかなど多少こだわることもできます。
価格は反物代+仕立て代がかかります。
仕立てはミシン縫いと手縫いとで分けられているところもあります。
手縫いのほうが多少高いですが、着心地としてはミシン縫いより格段良いとされています。
そこまでこだわらないという方は、ここは好みでいいかと思います。
発注から仕立て上がりまで一般的には1カ月ほどですが、繁忙期になるとさらに時間がかかるので、今年は浴衣を作りたいと思っている方は早めに。
遅くても5月くらいには決めたほうが安心です。
失敗しないための注意点
メンズ浴衣はなかなか女性ものより気を付ける点もあるので、注意してください。
白地浴衣
女性なら普段洋服のときでも気にするところですが、男性はなかなか無頓着だったりするのが「下着の透け」。
暑いからと浴衣のインナーウエアを着ずに、白地や透け感のある素材の浴衣を直に着て下着の柄がおしりのあたりにはっきりアンダーウエアの柄が透けているというのはよくある話。
鏡で正面を見ても、前は左身頃と右身頃が重なっているのであまり透けません。それにより本人は気づきにくいものです。
後ろ姿にも気を付け、白地や麻など透け感のある素材の浴衣を着るときはステテコなど一枚重ねるのが基本です。
サイズ
サイズ選びのところでも記載しましたが、かっぷくのよい方はそれだけ生地がとられるので、裾が短くなってしまったり、身幅が足りなくすぐにはだけてしまったりします。
自身があまり標準の体形に当てはまらないと思ったら、プレタ(既製品)でなくお誂えすることをおススメします。
また、特にプレタの浴衣は素材にもよりますが一度洗うとかなり縮むようです。
丈でいうと4cmくらいは普通に縮むようですので、販売店によく確かめてください。
女性はおはしょりの箇所で調整できますが、男性は調整がきかないのでそこは失敗しないよう、よく確認してから購入してください。
他に揃えたいもの
ここで浴衣と一緒に揃えるものを記載しておきます。
一度に色々揃えるのは大変かと思いますが、以下3点はマストアイテムでもありますのでチェックしてください。
帯
男性の帯は角(かく)帯と兵児(へこ)帯の2種類があります。
2種類でも柄。色は意外と多いので浴衣と合わせて選んでください。
締める位置はウエスト部ではなく腰骨の位置が正解。
帯により結び方も異なりますが、女性の帯と異なりさほど難しくありません。
Youtubeなどでも数々結び方が投稿されいるので、チェックしてください。
インナー
浴衣はけっこう暑いです。
当然着ていると汗をかき、気づくと肌にべったりはりついてきたり。
浴衣の着姿としては最悪ですね。
汗対策とアンダーウエアの透け防止にもインナーは着ましょう。
ユニクロなどのエアリズムタンクトップ、ステテコなどで十分。
ステテコは歩いているとき見えないよう七分丈くらいがベスト。
タンクトップも襟元からはみ出さないように。
下駄
たまにビーチサンダルやクロックスなどのサンダルを履いている方を見かけますが、やはり下駄がおススメ。桐下駄などは汗も吸ってくれるので、足裏も快適です。
本格的な草履・下駄専門店なら台と鼻緒の組み合わせを自分で選び、すげてもらうこともできます。
鼻緒のきつさも実際調整してくれるので、鼻緒ずれなども軽減されます。
自分の足に合わせた下駄は歩きやすさも格別なのでぜひそこはケチらず作ってください。
浴衣の着れる時期は東京なら浅草三社祭が終わる5月半ばからと言われています。
今から準備進めておきましょう。
ぜひこちらもご参考ください。
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