日本橋コレド室町2にできた新感覚の劇場型レストラン&ラウンジ「水戯庵」。
能や日本舞踊が楽しめるだけでなく、能をもっと身近に楽しめるギミックが盛りだくさん。
外国の方やちょっと能は観てみたいけどハードルが高いと思っている方におススメです。
しかも美味しい食事もいただけて、贅沢な時間が堪能できるスポットです。
日本橋水戯庵(すいぎあん)ってこんなところ
「新感覚の劇場型レストラン&ラウンジ」って何?
そう、日本橋のコレド室町2のレストラン街の奥に位置する水戯庵。
能舞台などの版画や絵画が飾られたエントランスを進むと本当に「異空間」に入ります。
その先の店舗空間には能舞台と三方をテーブル席が囲んでいます。
となりのテーブル同士が近くないので、とてもゆったりとした雰囲気。
能舞台の正面のソファ席がVIPシートとなっています。
値段は席によって異なり、そこに食事代と飲み物代が加算されるシステムです。
能の上演中は舞台に集中できるよう、食事のサーブは行われません。
(飲み物だけ先にオーダーできます)
終了すると、豪華な食事が膳にのって運ばれてきます。
初心者でも楽しめる能
「能は難しくて、楽しめるかわからない」
という方にこそ、ここ水戯庵では楽しめます。
そもそも能はなぜ難しいと感じるのか?
理由の一つは台詞です。
これは能に携わる人でさえ、台本を知らないとなかなか理解が難しいとされているもの。
ただしこれは万葉集などを原文で読めるほどの知識がないと難しいとも言われています。
もちろん演目のストーリーを全部知っていればある程度台詞が難しくでも理解できます。
ただ、能には「型」があり、それらを理解していないと、登場人物がはたして今何をしているのか理解することが困難。
昔聞いた話では、能では人を殺めるシーンを生生しく描写しないため、
「その役者が被っていた笠をその場に置き、立ち去ることによってやられたと表現する。」
とか。
わかりにくすぎる・・・。
能はすべてを理解して観てる人は少ないそうです。(当然ですよね。)
能は現存する世界最古の舞台芸術とも言われています。
無理して理解しようとせずに「囃子(はやし)」と「謡(うたい)」にあわせて舞われるその妖艶な景色を五感で味わうといった感覚でいいと思います。
「そんなの面白いの?」
と思うかもしれませんね。
当然、感じ方は人それぞれです。
ただ、ここ水戯庵では、その日上演される演目の見どころと、登場人物の注目すべき動きなどを直前にレクチャーしてくれます。
能本編の上演時間は15分ほどで、通常の能の演目の一幕をさらに切りとったもの。
さらに上演後は、さらなるカンタン解説とうれしい撮影タイムがあります。
実際の能舞台を間近で観られると同時に、撮影までできちゃうんです。
「能はどうしても苦手」
という方も日によって狂言や雅楽など、上演項目が異なります。
(狂言はもう少しコミカルなものもあるので、面白く感じるかもしれません)
演目や出演者は随時ホームページで更新されているので、チェックしてください。
若手中心ですが、日によっては人間国宝などの超ベテラン演者が出演することもありますよ。
能面を間近で拝見
能はお面をかぶって舞います。
その能面、実際何百年前に作られたものを今も使用されていることがあり、実際それを席で拝見できます。
舞台が終わり、食事を楽しんでいると、お面を持ってそのお面の説明などをしてくれます。
これは能楽堂などでは味わえない特別な体験のひとつですね。
そんなに長い間使い続けられるんだと驚きました。
20:30からはラウンジに
20:30からは気軽に立ち寄れるラウンジとして利用できます。
その名は「百川ラウンジ」。
かつて江戸の名料亭「百川」にちなんで名づけられたそう。
21:00頃には日本舞踊が楽しめ、それはほかでは味わえない時間です。
もちろん、それより前に入店しているお客さんもそのまま続けていられます。
21:00以降は21:50~、22:45~と計3回上演されます。
平日はテーブルチャージ+1ドリンクで3,000円。別途オーダー制となっています。
店舗内での注意
お酒も楽しめるレストランではありますが、店内は禁煙のため煙草を吸う場合は店外の喫煙所までいかなければいけません。
舞台上演中は食事・オーダーはできません。
これぞ日本のおもてなしスポット!水戯庵の食事と店舗
水戯庵の楽しみは舞台だけではありません。なんといっても豪華な食事と、多種の美味しいお酒。
お酒のセレクトは食通・ワインに精通していることでも有名な俳優の辰巳琢郎さん。
私は日本酒のスパークリングを飲みましたが、本当に美味しかったです。
他の店ではなかなか置いていないのでまた飲みにいきたい。。。
食事は「すし栄」の江戸前寿司を始め、京都の老舗の甘味など全国から取り寄せの極上ものばかり。
お茶も京都老舗の「福寿園」のものを使用しているそうです。
ここをチェック!本物にこだわりぬいた店舗
店内に入ると、普通のレストランとは全く異なる雰囲気に気づくはずです。
それは能舞台があることのほかに、驚くほどのテーブルの個数の少なさ。
ゆえにゆったりとした特別な空間が演出されています。
こだわりアイテム1 敷物
中にはソファ席もあり、そこにあしらわれているキレイなファブリックにも注目です。
敷きモノは「鍋島緞通(なべしまだんつう)」。
中国より伝わり、国内では佐賀発祥の300年以上の歴史をもつ敷物です。
元々藩への献上品だったほど、その品質は確かなものです。
大変美しい織物で高価なため、こういった店舗で使用されるのは珍しいかもしれません。
そこにお客さんがいなければ、ぜひ帰る前にチェックしてみてくださいね。
こだわりアイテム2 器
食事が運ばれてきた瞬間、その器の美しさに誰もが歓声をあげます。
当然、次の瞬間は撮影大会!
インスタ映えばっちりです。
老舗料亭から受け継いだという器。
食事だけでなく磁器、漆器とも味わいつくしてください。
壁に飾られた能面
ミニチュア能面が店内の壁に飾られているのですが、これもちゃんとした能面を作る職人さんの手で作られたものだそうです。
能面は先ほど記載したとおり、何百年前のモノも今だに使われているくらいなのですが今もはやりその修復と新しい面作りをするための職人さんがいます。
その匠の技で作られた限りなく本物に近いお面。
「美味しかった~」と目もくれずに帰るにはもったいないですよ。
予約をするときのチェックポイント
席数が少ないので、予約をおススメします。
席によって金額が異なるので、予約の際は事前にホームページなどで確認しておいたほうがいいですね。
2名でにしても、座りやすさと舞台の見やすさからカウンターよりテーブル席がおススメ。
また、その日の演目と主演者をチェックしておきましょう。
狂言などはテレビでもおなじみの方が出演されることもあるようです。
日本の本物にこだわり抜いた「水戯庵」。
ビジネスシーンでも、外国の友人を招いても、最高のおもてなしができるスポットです。
もちろん友人同士や家族でも気軽に楽しめます。
ちょっとおとなのエンターテイメント空間。
ぜひ一度足を運んでみてください!
きっと至福のひとときを味わえますよ♪
受付時間:10:00~20:00(平日)/ 10:00~19:00(日曜、祝日)
休業日:元旦/臨時休業日
住所:東京都中央区日本橋室町2-5-10 B1F
アクセス:東京メトロ 銀座線/半蔵門線「三越前駅」下車 A6出口 徒歩1分 コレド室町2 B1直結
時間:11:00~23:30
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