浴衣は今や夏のおしゃれ着として若い男女の間でも人気のファッションとなりました。
でも着なれていないこともあり、おでかけ最中に衿が開いてきたり、裾が広がってきたりなど着くずれする場合も。
元々、入浴後に着る衣服ということから「浴衣」となった由来からラクに着ていいものですが、外出の際はできればキリッと決めたいですよね。
夏のお洒落を楽しむための着くずれ防止のための着付け法と着くずれしたときのための対処法をご紹介。
自分で着付けできなくても、ポイントさえ押さえておけば、万一のときに安心ですよね。
浴衣の着姿はここで決まる
浴衣での着姿がキレイに見えるポイントは以下の3つ。
- 衿まわり
- 裾
- お腹まわり
衿まわり
和服の場合、胸元にゆるみや浮きがあると、不思議と着くずれしているように見えてしまいます。
そのため、胸まわりがうすい人は手ぬぐいなどを肩にかけ、補正するほど。
胸元はしっかり合わせ、デコルテの中心で合わせるのがキレイに見えます。
女性で、よく合わせを洋服のVネックのような位置にもってきて、ネックレスをしている方がいますが、浴衣をキレイに見せたいなら逆効果です。
胸元の合わせは男性も同じです。
どんなに体型に自信があっても、胸元がはだけないようにしっかり合わせてくださいね。
衣紋(衿のうしろ)は女性の場合は首からこぶし一つ分より多めに抜く(スペースをあける)と断然キレイに見えます。
ただし抜きすぎると色っぽくなるどころか、だらしない印象になるので注意!
男性の場合は女性とは反対に首にしっかりつけて着るのが基本です。
裾
着くずれしてくるとフレアスカートのようにすそ広がりになりがちです。
女性は裾つぼまりの方がシルエットがすっきりキレイに見えます。
右身頃の裾がちょっとあがっている位置が理想です。
男性は広がらない程度に歩きやすいように調整してください。
足丸見えで歩いている方を見かけますが、そうなるとどんどんはだけていく一方です。
男性の着姿も女性同様すっきりとさせるのが、浴衣イケメンの鉄則ですね。
浴衣の場合、丈はくるぶしが見える程度の長さが基本。
短すぎると幼い印象になり、長すぎると野暮ったく見えます。
お腹まわり
女性はおはしょり周りにシワがないか、ラインが水平になっているかがポイントです。
男性は帯がしっかり腰の位置にきているかがポイント。おへその下あたりにしっかりしめてください。
ウエストラインに上がってくると、子どもっぽくなってしまうので注意してください。
どうしても上がってしまう場合は帯の上ラインの位置で手ぬぐいなどを入れ、腰紐で巻きつけて補正すると防止になります。
浴衣は同じ形なので、着かたひとつで他の人と着姿に差がでます。
ポイントを抑えて、浴衣美人・浴衣イケメン目指しましょう。
着くずれ防止の着付け方
一日きていれば当然多少の着くずれはするものです。
なので、絶対着くずれしないという方法はありません。
ただ、ちょっとした工夫で最低限に抑えらえることも。
着くずれ防止のポイントをご紹介していきます。
肌着を着る
浴衣の下に普段の下着だけという方がいますが、これは着くずれの点からみてもNGです!
肌に直接浴衣が触れると、汗をかいた時に浴衣が肌に張り付き、着くずれをおこすことに。
女性ならキャミソール・肌襦袢+裾除け
または
浴衣用スリップ
バストがある方は胸元がはだけないためにもボリュームをおさえましょう。
(普段つけているワイヤー入りの下着は避けてください)
ステテコは足回りの汗を吸収してくれるので快適です。
男性はVネックのTシャツにステテコがおススメ。
ステテコは最近おしゃれなものが多いですが、白っぽい生地の浴衣の場合は透けるので派手なものは避けてください。
合わせをしっかり
右と左の合わせがあまいと当然動いているうちにはだけてきます。
着付けを頼む方は基本心配ありませんが、がんばって自分で着る場合は裾がつぼむようにしっかりとあわせてください。
特に右身頃は本来の裾位置より裾先を10センチほどあげると足さばきもよくなり、裾つぼみのシルエットも作り出せます。
腰紐をしっかりし伊達締めを使う
腰紐は結ぶ場所によってしっかり結んだり、少し緩めに結ぶなどしたりします。
女性の場合はおはしょりを作るための腰にしめる腰紐はしっかりと、伊達締めを締める前の腰紐は比較的ゆるく結ぶとかえって着くずれしにくくなるようです。
伊達締めは必ず締めましょう。
着付けの上手い方なら締めなくてもけっこう着くずれしにくいですが、締めておいたほうが安心です。
それ以外では補正をしっかりするなどがありますが、補正することによって着くずれを防止することも。
あとは着てからの動作に気をつけることですね。
和服を着た時は洋服とは明らかに動作が変わってきます。
普段より歩幅を小さく歩く、腕を振らない、猫背にならない、足を組まないなど数々あります。
特に花火大会などで、シートに座るときなど楽に座ろうと姿勢が崩れるので注意してくださいね。
動作の注意点は男女共通です。
着くずれしたときはこうして対処
どんなに注意しても着くずれはおこします。
でも着くずれポイントは大方決まっているので、最低限の対処法さえ覚えておけば出先で困ることはありません。
衣紋がつまるまたは胸元があいた(女性の場合)
後ろの帯下のおはしょり部分を両手でつまんで下にひっぱります。
そうすると、衿が抜けて胸元がピタッとするのがわかると思います。
胸元がどうしても緩んでしまう場合は身八つ口から手を入れ、緩みがなくなるまで引っ張ります。
その際も衿がつまってしまう可能性があるので、注意してください。
気になったときに都度行いましょう。
胸元がゆるんだときに帯に前身頃を押しこむと衿が詰まってしまいますので注意してください。
裾が広がってきた
格好悪いだけでなく、どんどん裾が下にさがってくるので裾を踏んでしまい転倒につながる可能性も。
気づいたら直しましょう。
左身頃(上前)を開いて、右身頃(下前)を帯の下の腰紐に押し込みます。
左身頃を下ろしたら同じく上部を腰紐に押し込みます。
しわにならないように気をつけてくださいね。
これである程度直るはずです。
帯があがってきた(男性の場合)
両手の親指を帯に入れ、下方向へグッと引き下げます。
男性の帯は下腹にしめるからこそ格好良く見えます。
浴衣着くずれ防止まとめ
まずは着付けが第一。
そして所作ですね。
花火大会に行くときはキメキメだったのに、帰りはだらだらになんてことにならないように。
万一のために着くずれしたときの対処法のポイントを抑えておくと安心です。
浴衣が季節は一般的には6月~8月と短いもの。十分に楽しみたいですよね。
(関東は三社祭りが終わってから(5月中旬)ともいわれています。)
素敵な夏にしてください!
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